まんが:Jam
過去の失敗を思い出しては、いつまでも罪悪感を抱いてしまう。他人の痛みを自分のことのように感じ、幸せになることにブレーキをかけてしまう――そんな経験はありませんか。こうした感情から解放されるには、どのような心がけが必要なのでしょうか。
有川真由美さんの著書『まんがでわかる 感情の整理ができる人は、うまくいく』では、感情を整理することで行動や人生がどう変わるのかが語られています。本稿では、罪悪感に振り回されず、前向きに過ごすためのヒントを同書の内容から紹介します。
※本記事は、有川真由美著『まんがでわかる 感情の整理ができる人は、うまくいく』(PHP文庫)の一部を抜粋、編集したものです。
同じ過ちを繰り返さない
「遅刻をしないと宣言したのに、すぐに遅刻をしてしまう」「お酒を飲みすぎないと誓ったのに、すぐに飲みすぎてしまう」
そのたびに後悔し、後悔はどんどん大きくなるのに、さらに同じことを繰り返すという悪循環。執着すればするほど、それにとらわれて悪い状況は起きるのです。
私たちの行動のほとんどは、過去の経験に基づいて決定されています。意識してどうにかしようとする部分は4%、無意識にしている部分は96%というので、現在の意思よりも、過去の経験からくる無意識のほうが、いかに強いかということでしょう。
それだけ過去は、私たちを構成している大切な要素といえますが、過去の悪い行動や感情を断ち切るためには、未来のなりたい自分の姿を思い続けること。
そして、悪い過去にとらわれないこと。「怒らないようにしよう」と誓っても、「怒る自分」のイメージが脳に最初にインプットされてしまうので、また怒ることになってしまいがちです。イメージするなら、なにごとにもOK!と高らかに笑っている「大らかな自分」を何度も描いて、その行動を一度でもとってみること。
スポーツ選手は試合でミスをしても、改善点を見つけてすぐに明日の試合に頭を切り替えるといいます。「あのときにこうしていれば」などととらわれていると、さらにミスを繰り返します。後悔が始まったら、明日の天気でも考えましょう。
罪悪感との付き合い方
「罪悪感」ともいうべき感情は、自分で自分を裁判官のように裁き、「自分が悪い」と判定して生じるもの。苦しくてたまらないものです。自分で自分を苦しめるばかりでなく、自分が幸せになってはいけないような気にもなってきます。
特に心やさしき人は、相手の痛みを、感じすぎるほど感じてしまうのでしょう。
少し話はそれるようですが、大震災や豪雨などの災害のあと、多くの人が楽しく過ごすことに、罪の意識を覚えたようです。人は自分に直接、罪がなくても、他人の痛みを感じると、自分が幸せになることにブロックをかけようとします。
では、この罪悪感をどう整理したらいいのでしょう。
許すしかありません。自分で裁いているのですから、許せないことはないはず。
特に、過去の後悔は、どうにもならないことが多いもの。いまから謝ったり償ったりできないのなら、どんなに未熟な自分であっても受け入れて、「あのときはあの選択しかなかった」と思うよりほかありません。
もし、罪滅ぼしをしたいなら、別の形で人のためにできることを探してもいいでしょう。だれかが幸せになってくれて、自分も幸せになれるということもあります。
どんな人も、自分の幸せを求めて生きています。それでいいし、それしか道はないと思うのです。
過去の後悔に決着をつける
以前、男性の友人が「高卒だから、会社で出世できない」と言っていたことがありました。「いまから大学に行けば?」と言ったところ、「えー、ウソだろ。いまさら......」。でも彼は、会社員を続けながら、40代で社会人大学に行ったのです。きっと「大学に行きたかった」という気持ちが、ずっと心の奥にあったのでしょう。
ほかにも50代でピアノを始め、ミニコンサートを開くまでになった人、60歳になって家具作りを始めた人もいます。
人の後悔は、やって失敗した後悔よりもやらなかった後悔のほうが大きいといいます。あきらめきれない思い、くすぶっている思いがあれば、まだ決着がついていないということ。「本当のところ、どうしたいの?」と自分自身と向き合ってみるといいでしょう。
ときどき過去の後悔に対して、「あれをやっていても、どうせうまくいかなかった」「いまよりもっと悪いことになっていた」と、自分の選択を正当化している人もいます。ときにこの論理は、自分を惨めにする後悔から救ってくれますが、現実を直視していないことにもなります。
手に入れられるかどうかにかかわらず、「いまも欲しい」「もう要らない」と自分の本音を認めて対処することで、後悔に決着ができるのです。