腸内環境の乱れは、便秘や下痢につながるだけでなく、免疫機能や精神面にまで悪影響を及ぼすとされています。管理栄養士の星穂奈美さんは、著書『疲れやすいオトナ女子を救う あなたの食習慣を変える100の提案』にて、疲れを感じやすい"オトナ女子"に向けて、すぐにできる食生活の見直し方法を解説しています。本稿では同書より、腸内環境を整えるために役立つ食材をご紹介します。
※本稿は、星穂奈美著『疲れやすいオトナ女子を救う あなたの食習慣を変える100の提案』(ダイヤモンド社)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
蕎麦や青魚も有効!手軽に摂れる腸活食材
【魚の油も腸に良い】
腸内環境を整えるのは食物繊維だけではありません。
例えばレジスタントプロテイン。小腸で消化されにくい難消化性(レジスタント)のたんぱく質で、加熱しても性質が変わりにくく、小腸で腸内細菌の活動を助ける働きがあります。食品で言うと大豆や蕎麦、高野豆腐などに含まれます。
また、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった魚の油に含まれるn-3系脂肪酸も、食物繊維ではありませんが腸内細菌のバランスを整える働きがあるとされており、プレバイオティクス(※1)に似た作用を持つと考えられています。
※1:善玉菌のエサとなる成分のこと
【腸の働きを助ける注目成分】
● レジスタントプロテイン
消化されにくいたんぱく質。大腸で腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やすプレバイオティクス効果があると期待されている
例: 大豆製品(豆腐、高野豆腐)、蕎麦、麹を使用した発酵食品
● n-3系脂肪酸(EPA・DHA)
体内でほとんど合成できないため「必須脂肪酸」と呼ばれる。腸内の炎症を抑えて善玉菌が棲みやすい環境を整えるとされている
例: 青魚(サバ、イワシ、サンマ、アジ)、マグロ
※参考文献「Bannenberg G, Serhan CN. Specialized pro-resolving lipid mediators in the inflammatory response: An update. Biochim Biophys Acta 1801: 1260-1273 2010.」
● レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)
分解されずに大腸まで届くため、食物繊維として扱われることも多い。大腸で発酵し、善玉菌を増やす。短鎖脂肪酸の産生にも働く
例:冷やご飯、未熟バナナ
「砂糖→オリゴ糖」の置き換えで、こまめに腸活
【善玉菌のエサになるオリゴ糖】
オリゴ糖は主に、腸内で発酵しやすい性質を持つ難消化性糖質です(一部除く)。小腸で吸収されずに大腸まで届き、善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌のエサとなって腸内細菌のバランスを改善する効果が期待されます(※2)。
また、糖として吸収されにくいというこの特徴は、血糖値が気になる人にはうれしいポイント。砂糖が小腸で吸収され、血糖値が上昇しやすいのに比べ、オリゴ糖はそのリスクが低くなると言われています。
オリゴ糖にはいくつかの種類があり、性質が異なります。砂糖代わりにオリゴ糖シロップや粉末を使うとき、どのオリゴ糖を主成分にしているか注目してみるとよいでしょう。
※2:多く摂るほど効果が高まるわけではなく、また、過剰に摂取すると下痢や腹部膨満感などの消化器症状を引き起こすことがある。成人では一般的に1日5g程度の摂取が推奨されている。
【オリゴ糖の主な種類と働き】
①ガラクトオリゴ糖:熱や酸に強いので加工食品に使われやすいのが特徴。ビフィズス菌を増やす働きがあります。母乳や牛乳にも含まれています。
②フラクトオリゴ糖:ビフィズス菌や乳酸菌のエサに。ゴボウやバナナ、タマネギなどに含まれています。
③イソマルトオリゴ糖:ハチミツや発酵食品に含まれ、腸のなかで善玉菌の活動をサポートします。
④ミルクオリゴ糖:牛乳から作られる成分で、ビフィズス菌のエサとなります。
どれも腸内環境を整えるために役立つ成分です。身近な食べ物から取り入れていきましょう。
【オリゴ糖を取り入れるコツ】
オリゴ糖の良いところ
▶ 善玉菌のエサになり腸内環境改善
▶ 便通を整え、便秘予防に役立つ
▶ 血糖値の上昇を抑える効果も期待
▶ 甘味料として使いやすく、毎日の食生活に取り入れやすい
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1.コーヒーの砂糖をオリゴ糖に代える
コーヒーや紅茶、飲み物に加えてみる。砂糖の代わりとしてオリゴ糖を使うことで、甘味を感じつつ腸内環境のサポートが可能(砂糖よりは甘味が控えめのため、苦手な人でも取り入れやすい)
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2.ヨーグルトなど善玉菌と一緒に摂る
オリゴ糖は善玉菌のエサになるため、ヨーグルトや乳酸菌飲料との組み合わせがgood。朝食やおやつとして「ヨーグルト+オリゴ糖」を習慣化してみる
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3.オリゴ糖を使用している食品を摂る
ビスケットやチョコレート、飲料など、オリゴ糖入りの市販のお菓子を選ぶと自然な摂取ができる。お菓子を選ぶときは「オリゴ糖入り」をチェック!
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4.毎日の料理にプラスする
シロップタイプのオリゴ糖を料理の隠し味として少しずつ使用してみる。毎日少量を続けることが大切。摂り過ぎるとお腹が緩くなるので注意