現役東大生が教える 時間のコントロール術 ~「時間がない」がなくなる!
2013年09月09日 公開 2024年12月16日 更新
《PHP文庫『現役東大生が教える!頭がよくなる7つの習慣』より》
鋭い時間感覚をもっている人はシャープな時計をもっていて、鈍い時間感覚をもっている人はルーズな時計をもっているのです。シャープな時計をもっている人とルーズな時計をもっている人は、次のように性格が違います。
「時間がない」が口ぐせになっていませんか?
だって時間がないんだもん
ルーズな時計をもっている人の口ぐせは、「だって時間がないんだもん」です。
「勉強したら?」という問いかけに対し、「無理だよ。だって時間がないんだもん。仕事が7時まであるじゃん。勉強なんてする時間ないよ」
こんなやりとりをしたことはありませんか?
このやりとりにちょっとでも思いあたるフシがある人、あなたはルーズな時計にしばられている可能性があります。
そんなあなたにビックリな情報です!
なんと、時間は「ある」とか「ない」とかの問題ではないのです!
あなたは10分もらったら、何をしますか?
「ある」「ない」の問題ではないとしたら、「じゃあいったい、なに?!」と思うかもしれません。その答えを言う前に、質問があります。
今日はあなたの誕生日。友達がプレゼントをくれると言います。友達は、あなたにこう言いました。「私の時間を10分間あげるよ」
もしこんなことがありえるとしたら、あなたは何をしますか?
「時間があったらなぁ」→ あっても同じこと!
もしあなたがシャープな時計をもっているとしたら、時間の大切さを知っていますから、「よかった! あれとこれを、今のうちに終わらせてしまおう!」と思うことでしょう。
しかし、もしあなたがルーズな時計をもっているとしたら、「やべっ、10分もらったけど、何しよっかな……」と考えているうちに、10分間が過ぎてしまいます。
時間は人によって長さが変わってきます。シャープな時計をもっている人は、濃い10分間を過ごすことができるので、それが1時間にもなりますが、ルーズな時計をもっている人には、それが1分にも0分になってしまうことがあるのです。
ルーズな時計をもっている人にとって、時間はあってもなくても同じなのです。
時間は「ある」ものではなく、「さがす」もの。そしてさらには「つくる」もの!
それでは、先ほどの答えを言います。
時間は、「ある」「ない」という問題ではないのです。なければ、「さがす」のです。それでもなければ、「つくる」のです! 繰り返しますが、シャープな時計をもっている人と、ルーズな時計をもっている人では、時間との付き合い方が違います。
ルーズな時計をもっている人は基本的に時間をあまり意識していませんが、シャープな時計をもっている人は時間を上手にコントロールしています。そして、アンテナを張って、時間をもっと増やせないかさかしています。
試験直前で焦っている状態や、入試直前で必死になっている状態を想像してもらいたいのですが、このような状態では、「ヤバいー時間がないー」と時間を求めています。
そういうときは、ごはんを食べながら勉強をするかもしれませんし、歩きながらでも勉強するかもしれません。もっと勉強する時間がとれないかと常に考えています。
これが、時間を「さがす」ということです。これをするだけで、時間との付き合い方が変わってきます。
この一段階上にあるものは、時間を「つくる」ということです。ただ漫然と過ごしていては、時間をつくりだすことができません。
それでは、時間を「つくる」とは、どういうことなのでしょうか。例を挙げて考えてみることにしましょう。
学校の定期テストが近づいてきました。あなたは毎日1時間ずつ、数学を勉強する、英語を勉強する、理科の勉強をする、という3つのことをしはじめたとします。しかしテスト直前に、社会の勉強もしなくてほならなくなりました。どうしたらよいのでしょう。
まず、時間をさがしてみましょう。ダラダラしている時間をなくして、勉強してみましょう。しかしそれでも足りなかったら、どうすればよいのでしょうか。
ここで、時間を「つくる」という発想が生まれてきます。
この問題を解決するには、3つの教科それぞれを集中してやり、45分ずつで終わらせればよいのです。すると、それぞれ15分ずつ余り、合計で45分が生まれます。この時間を社会にあてればよいのです。
勉強だけに限りません。仕事が忙しくなってきたら、工夫して時間を「つくる」。友達と遊びたいと思ったら、工夫して時間を「つくる」のです。
やや難しい言葉では「時間を捻出する」といいますが、このように、今ある時間の枠を崩すのです。新しい時間をつくれるようになれば、やりたいこともできるようになります。
時間を「さがす」、そして「つくる」ことで、時間を上手にコントロールできるようになりましょう。
<書籍紹介>
頭がよくなる7つの習慣
「2ヵ月で7点から90点に!」「3ヵ月でE判定からA判定に!」――話題の現役東大生起業家が「7つのすごい学習習慣」を大公開!
<著者紹介>
清水章弘
(しみず・あきひろ)
〔株〕プラスティー教育研究所代表取締役
1987年千葉県船橋市生まれ。海城中学高校、東京大学教育学部を経て、現在は東京大学大学院(教育学研究科)修士課程に在籍。青森県三戸町教育委員会学習アドバイザー。海域中学高校時代に生徒会長、サッカー部、応援団長、文化祭実行委員などを経験しながら東京大学に現役で合格。大学では体育会のホッケー部で週5日(1日5時間)練習する傍ら、20歳で教育系ベンチャー企業(プラスティー)を立ち上げる。自身の時間の使い方、学習法を体系化し、「勉強のやり方」を教える学習コーチ事業を展開中。若手起業家としても注目を集め、2009年「NEXT ENTREPRENEUR 2009 AWARD」優秀賞を受賞し、日本武道館で1万人の前で表彰された。2012年より青森県三戸町教育委員会学習アドバイザーに就任、三戸の教育改革にも取り組んでいる。
著書は本書のほかに、『勉強がキライなあなたへ―学びを楽しむ22のレッスン―』(高陵社書店)、『自分でも驚くほど成績が上がる勉強法』(実務教育出版)があり、3冊ともamazon学習指導部門ランキング1位を獲得。電子版3冊と海外版3冊を含めたすべてを累計すると20万部を超える。