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「やっかいな人」との人間関係を整理しよう

片田珠美(精神科医)

2016年11月21日 公開 2024年12月16日 更新

「いい人」ほど苦しむことに!?

根は悪くないのでつきあってはいるが、話すたびになぜかモヤモヤする...。誰でも、そんな相手が1人や2人はいるのではないだろうか。こうした人間関係を続けていれば、知らないうちにストレスがたまり、いつか不調をきたすと語るのは、精神科医の片田珠美氏。やっかいな人間を見極め、関係を整理する方法をうかがった。

 

「いい人」ほどやっかいな人に振り回される

 笑顔でキツイことを言う人、すぐ感情的になる人、こちらの都合などおかまいなしに延々と自分の話をする人……、「無意識に他人を傷つける人」が最近は増えています。彼らは、自分の言動が相手を不快にしているという自覚がないだけに、非常に「やっかい」です。

 あなたが「いい人」であればあるほど、やっかいな人の身勝手な振る舞いに無防備のまま接し、知らず知らずのうちにストレスをため込んでいる可能性があります。いい人ほど「相手は親切のつもり、親しみを込めて言ってくれている」とプラスに解釈しようとする傾向があるからです。つまり、相手の身勝手な言動によって傷ついた自分の気持ちに蓋をしてしまっているのです。

 その結果、我慢していることにも気づかないままやっかいな人との関係を続け、心身に不調をきたしてしまうのです。

 もし、心当たりがあるのなら、周りの人との関係を一度整理してみる必要があるでしょう。自分の周りの人間関係を振り返り、整理してみることは、心身の健康のために必要なのです。

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いい人が陥りがちな「3つの罠」

著者紹介

片田珠美(かただ・たまみ)

精神科医

広島県生まれ。精神科医。京都大学非常勤講師。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析的視点から分析。『無差別殺人の精神分析』(新潮選書)、『一億総ガキ社会』(光文社新書)、『一億総うつ社会』(ちくま新書)、『正義という名の凶器』(ベスト新書)、『他人を攻撃せずにはいられない人』(PHP新書)など著書多数。

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