「どうせ自分なんて...」日本人は自己肯定感が低い人が多いが、心理カウンセラーの大嶋信頼氏は「自己肯定感を持つだけで人生は大きく変わる」という。それはなぜなのか。
そして、そもそも人はなぜ自己肯定感を持てないのか。著書『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』を発刊した大嶋氏に、そのメカニズムを明かしてもらった。
※本稿は、大嶋信頼著『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』(PHP研究所)から一部を抜粋し、編集したものです。
「自分っていいよね」と思える人はなかなかいない
私は、心理カウンセラーという仕事をしているのに、これまで「自己肯定感が低いのが悩みで...」と言われても、「はあ」とあまりたいした問題にはとらえていませんでした。
そもそも自己肯定感って「自分で自分のことをOKだ!」とか、「自分って結構いいよね〜!」なんて思えること。
自分自身で自分のことをちゃんと認めてあげればあげるほど「自己肯定感が高い人!」となるのだけど、「そんなことをしちゃったら向上心がなくなっちゃうでしょ!」と思ったり、「なんだか、そんなの自分のことを好きなナルシストじゃない!」と思っていました。
だから「自己肯定感が低くても構わない!」と、「自己肯定感」に注目を向けることはほとんどありませんでした。
自己肯定感が強い外国人
自己肯定感って、外国人に比べると日本人は低いものです。
アメリカで勉強していたときも、確かに「私は自信がありません」とか「ちっとも勉強ができないんです!」と言っている私に比べて、周りの連中は「どうだ! 俺ってすごいだろ!」と、ちょっとできたことを100倍ぐらいに誇張して話をするものだから、「お〜! こいつらの自己肯定感は高いな〜!」と思っていたものです。
といっても、心の中では「絶対に自己肯定感が低いほうが耐え忍んで努力をしているから、いつかはこいつらよりも優秀になれるはず!」と思っていました。
「今はダメだけど、いつか見ていろ、俺だって!」と自己肯定感が低いまま、耐え忍びながらやってきました。
いつも「自分はダメだ」と、何をやっても自分を肯定できなくて「なんとかしなきゃ!」と悔し涙を流しながら努力しつづけてきました。
自分がダメなりに努力をしていれば、自己肯定感が低いままでも、いつか誰かに認めてもらって、自分自身でも「これでいいのだ!」と思える日が来る、とずっと信じていました。
自己肯定感が低いまま、自分を鍛えつづけていれば、いつか人からも自分自身からも認められる人間に変わるのだろう、とずっと信じていたのですが、実際には「あれ? いつまでたっても自分のことが好きになれないぞ!」となってしまいます。
自己肯定感が低いから謙虚になれて、人よりも美しくなれる、と信じているのに、いつまでたっても中身は醜いままで「ちっとも変わっていない!」という現実にびっくり...。