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「プチ断食」で疲れない身体を手に入れよう

西脇俊二(ハタイクリニック院長、精神科医)

2018年10月05日 公開 2024年12月16日 更新

医師が勧める糖質制限の効果を感じてみる

「痩せたいけれど、もう無理だろう……」。そう思って、ダイエットを諦めている人も多いはず。だが、何歳であっても痩せようと思えば必ず痩せられると断言するのは、フジテレビ『グッド・ドクター』医療監修医師としても注目を集めた西脇俊二氏だ。『ハードワークでも疲れないカラダを作る 糖質制限2.0』(KADOKAWA)から、仕事が忙しい40代でもすぐに実践し効果を感じられるダイエットのコツを紹介していただく。

 

犯人は、脂肪ではなく「糖」である

40代になると、代謝が落ち、太りやすく痩せにくい身体になってきたことを痛感している方が多いと思います。そこでダイエットを諦めてしまう人も多いものですが、ちょっと待ってください。正しい方法で取り組めば、ほとんどの人はやせられます。それを実感していただくために、本稿では、すぐに実践できて身体にいいプチ・ダイエットを紹介します。

私は医師として、自分で試した方法しか人に勧めないことを信条のひとつとしています。これまで、数々のダイエット方法を自ら試し、それぞれの効果を体感してきました。ベジタリアン、マクロビオティック、そして糖質制限。結論、医師として自信をもって推奨しているのが、糖質制限です。

私自身は3か月で17キロの減量に成功し、メタボ体型を脱出したばかりか、以前に比べて寝起きや集中力に大きな改善を得られました。患者さんの治療にも取り入れ、成果をあげています。

糖質制限というと、米やパン、パスタなどの炭水化物をやめればいいのだろうと思われている方も多いのですが、これは大きな誤りです。私たちが普段、食事から摂取するありとあらゆるものには、糖が含まれているからです。

甘い果物はもちろん、根菜をはじめとする野菜(葉野菜でも、茎は糖質高めです)、揚げ物の衣、霜降り肉、牡蠣やホタテやウニといった魚介類……挙げればきりがありません。さらに、ついつい手を伸ばしがちな缶コーヒーには、たとえブラックであっても糖質が含まれています。甘いコーヒーならばいうまでもありません。

 

糖は「3日後」に脂肪となる!

それらに含まれている糖は、体内に取り込まれて3日後に脂肪になります。長らく、肥満の原因は脂肪の摂りすぎだと考えられてきました。肥満とはすなわち体脂肪率の増加ですから、無理もありません。しかし、真犯人は「糖」なのです。

ご存知の通り、糖はエネルギー源です。それ以外の役割はもっていません。摂取された炭水化物はブドウ糖に分解されたあとエネルギーとして消費されますが、現代人は便利な生活を送っていてエネルギー消費が少ないため、余ったブドウ糖は使い道がない状態になります。その余剰分が中性脂肪になり、3日後には皮下脂肪、内臓脂肪、筋肉内脂肪となって、体内に蓄積されるのです。

そう思うと、早くも「ちょっと糖を摂りすぎている可能性があるな」と、多くの方はお感じなったのではないでしょうか。もしそう思われたら、ぜひ実践してみてほしいことがあります。それが、「プチ断糖」と「プチ断食」です。

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「プチ断糖ランチ」で、ライバルを引き離す

著者紹介

西脇俊二(にしわき・しゅんじ)

精神科医/ハタイクリニック院長

弘前大学医学部卒業。1991年、国立国際医療センター勤務、国立秩父学園医務課医長などを経て、2009年にハタイクリニックを開業。専門は、がん、代替医療、精神療法。テレビドラマ医事監修として、『相棒』『ATARU 』などを担当。メディア出演や雑誌への寄稿も多数。著書に、『免疫力UP 自律神経を整える 基礎代謝が高まる! 消化力』(ワニブックス)など。

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