しっかり食べて痩せる「ガマンしないダイエット」
仕事の成功には「見た目」も重要な要素。ただ、年齢とともに太りやすく痩せにくくなったことで、多くの人がダイエットを迫られているはずだ。中でもよく知られているのが、「糖質制限」。米や小麦などの炭水化物を減らすことで痩せる、というものだが、管理栄養士の柏原ゆきよ氏はむしろ、「痩せたければ、もっとお米を食べるべき」と指摘する。斬新な「お米を食べるダイエット法」とは?
メタボ克服のカギはカロリーよりも「代謝」
多くの人が気にしているメタボリックシンドローム、いわゆる「メタボ」とは、代謝異常症候群のことを指します。代謝の悪化により、内臓脂肪が溜まり、太りやすくなる。さらには、それが血圧や血糖値、中性脂肪、尿酸値などの異常にもつながっていくのです。
つまり、メタボの原因は「代謝」なのですが、多くの人はこのように考えます。「太るのは、消費カロリーよりも摂取カロリーが多いからだ。摂取カロリーを消費カロリーよりも減らせば太らないはず。低カロリーの食事を心がけよう」
ある意味、間違いではありません。ただ、これは長期的には太りやすくなる考え方です。
確かに低カロリーの食事をすれば、最初のうちはみるみる痩せていきます。しかし、ある時点から停滞期に入ってしまいます。それは、身体が摂取カロリーの低下に合わせて消費カロリーも下げてしまい、代謝機能をさらに低下させるからです。
すると、低下した消費カロリーを少しでも超えれば、身体はとり過ぎたカロリーを脂肪として蓄えようとします。
とくに、お腹は内臓がつまっている大事な場所なので、身体の防御反応により、脂肪が優先的についていきます。低カロリーダイエットによって、かえって中年太りしやすい身体になっているのです(図1)。
また、代謝機能が低下すると、体温維持や臓器の運動といった生命活動に使うエネルギー量も減ってしまいます。つまり、身体機能自体が低下し、仕事への悪影響や身体の老化さえも促進してしまうのです。