乗り間違えから復帰までに3時間!? インドの駅は「超難解なダンジョン」
2020年02月25日 公開
見知らぬ土地での移動は迷いやすいが、さらに海外となればなおさらである。もちろんインドも例外ではない…。
インドを愛し、知り尽くした旅人・さくら剛氏が著書『インドなんてもう絶対に行くか!!なますてっ!』(PHP研究所)より、実際にインドで体験した電車移動での一幕を紹介する。
※本稿はさくら剛著『インドなんてもう絶対に行くか!!なますてっ!』(PHP研究所)より一部抜粋・編集したものです。
親切だけど、不親切なインド人
ゴアの駅から電車に乗り、「マンマド」という中継駅まで来た。ここでしばらく待ち、バンガロール行きの長距離列車に乗り換えるのである。
このマンマド駅は、各路線の中継地点となるハブ駅のためにやたらとホームの数が多い。
にもかかわらず、チケットには「何番ホームから」みたいな表記はなく、なおかつ駅の方にも案内板のようなものもなく、乗客をちゃんと目的地に運んでやろうという意識が全く感じられない駅である。
仕方なく僕の電車は何番ホームに来るんですか、と通りすがりのインド人に尋ねると、一応みんな教えてはくれるのだが、だいたい5人に聞くと10通りくらいの答えが返ってくる。
彼らは、何か尋ねられた時の対応としては、正確さよりオリジナリティ重視らしい。本当に見事にバラバラだ。
だが悪徳商人と違って、通りすがりの人々は善意で答えてくれているということはわかるので、責められないのがまた辛い。
もしかするとインド人は「知らない」とか「わからない」と答えることをプライドが許さないのかもしれないが、でもやっぱりものすごく親身になって、適当な事を教えるのはやめてほしいのである。
ヘイ!カモンポーター!
ということで、この駅で正確な電車の発着場所を知るにはカモンポーターに頼るしかない。
インドの駅にはどこにも大抵ポーターがおり、20ルピーほどと電車のチケットを渡せば、荷物を持って該当の車両、指定席ならばその席まで連れて行ってくれるのである。
オレはポーターのユニフォームである、赤いシャツを着たじいさんを呼び止め切符を見せ、座席まで案内してもらうことにした。
さて、じいさんはオレのチケットを見ながら、バックパックを担いで3番ホームまで行くとそこでどっかと荷物を下ろした。
「ヘイジャパニー!ここにバンガロール行きの電車が入ってくるから、とりあえずじっといい子で待っているんだ」
あれ、もう発車10分前なのにまだ来てないの??
「ちょっと遅れているんだよ。いったんオレは他の客のところに行くけど、電車が来たらちゃんと戻って来て席まで連れて行ってやるから、ノープロブレムだ」
じいさんはとりあえずここで待てと言い残して、空き時間でもうひと仕事するため人込みの中へ消えて行った。