会社に「空気読みすぎ」の若者が増えてしまった理由 「機嫌がいい人」に学ぶストレス予防法
2020年02月27日 公開 2022年11月10日 更新
仕事、お金、人間関係と何かと悩みを抱えるビジネスパーソンは少なくないと思います。そんな中、いつも機嫌が良さそうで付き合っていて気持ちのいい人もいます。そういう人たちに共通する習慣とは何なのか?
そのヒントが、有川真由美さんの新刊『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』(毎日新聞出版)にたくさん詰まっています。大学を卒業以来50以上の職業に就き、働く女性へのアドバイスをまとめた書籍で人気の有川さんに、仕事に対する考え方や、気持ちよく働くためのコツを伺いました。(記事提供:本の要約サイト「flier」)>>
たくさんの職業を経験し、旅や引っ越しを重ねてきたからこそわかること
── この本を書かれたきっかけを教えてください。
10年ほど前に『仕事ができて、なぜか運もいい人の習慣』(PHP研究所)という本を書きました。それから時は流れていますが、前も今も変わらずストレスを抱えて仕事をしている人は多いですよね。一方で、ストレスなど見えず、スマートで機嫌よく仕事をしている人もいます。
今回は、そんな人たちの習慣を、私がやってきた数多くの職業経験の中から集めてみようという企画です。私の本は女性読者が多い(著者累計100万部突破!)のですが、今回の本は男性にもよく手に取られています。
この本の編集者さんの周りのアラフォー男性で話しても、「機嫌がいい人っていいよね」という話になったようなんです。男性が、〝機嫌〟について考えるようになったのは、意外でした。
── 今まで一つに絞らずに様々な仕事を経験してきたのはなぜですか?
まず、最初の会社を半年で辞めてしまったんですよね。耐えられなかったんです。上司から与えられたデスクワークをこなす毎日だったんですけど、これがこれからも何年も続くと思うと耐えられなくて。
我々バブル世代の人って、自分がどうなりたいかというのは二の次で、どこに属すかしか考えていなかった。特に当時の女性は考えていなかったんですよね。私もそういう考えで、自分が将来どうなりたいかなんて全く考えていなかったんです。
だから、それからは、とりあえず興味のあるものは何でもやっていこう!ということで、塾講師、受付、施設コンパニオン…と立て続けにチャレンジしました。アルバイトもやりましたし、正社員で働いたこともあります。
衣料品店で店長を5年ほどやっていた時期があって、その頃ふと我に返りました。自分はこうして働いているけど、いざ外に出たら何もできないのではないか。
自分にやれることって何もないんじゃないか? いろいろ働いているうちに、やりたいと思って始めても、気持ちを保ちながら長く続けられるとは限らないことも分かったんです。30歳の頃でした。
こうなったら手に職をつけるしかないと思って、着物の着付け講師になりました。婚礼の場でも仕事をしていた流れで、その後、ブライダルコーディネーターになり、またその流れで婚礼のカメラマンを任され、と仕事が広がっていきました。
そして、写真が撮れるからと新聞社でフリー情報誌の編集者として採用され、契約満了とともに30代後半で上京し、週刊誌のライターになりました。
気づけば私は、50以上の職種を働きながら見てきた珍しい経歴の持ち主になっていました。海外でも地方でも働きましたし、アルバイト、派遣、嘱託、正社員、管理職、経営者と様々な立場を経験してきていたんです。
その後、たまたま旅先で出会った出版社の社長からお声をかけていただき、作家になることができました。