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試合前に野村監督と落合監督が…伝説の打者たちの密やかな「打撃談義」

野村克也(野球評論家)

2020年03月13日 公開

 

「間ができるとカネがたまる」の格言

イチロー(オリックスほか)は日本時代、「振り子打法」の異名が付けられたように、前側の足を大きく振ってタイミングを取ったが、メジャー1年目の01年シーズン途中からそれをやめた。それでもミートした瞬間、後ろ側の足が地面から浮く「体重移動打法」に変わりはなかった。

2010年、メジャー10年連続200安打達成時のイチローのインタビュー発言だ。

「体は前にいくけど、バットを持つグリップを捕手方向に置いたまま我慢する。腕が後ろに残っているから強く振れる」

落合にしてもイチローにしても、打ち方は違えど、考え方は同じ。バットを早く前に出して投球に当てにいくのは簡単だが、そうすると力ないボテボテの打球が転がってしまう。

だから、肩を開かずにタメを作るのだ。投球をぎりぎりまで引きつけると、ミートの瞬間、蓄えたパワーをバットから投球に最大限の力で伝達することができる。速く強い打球を打てるし、そうすれば安打の確率が高い。

「間ができるとカネがたまる」

プロ野球界に古くから伝わる格言だ。間やタメを作れる技術ができると年俸が上がるほど実績を残せるということだ。

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山内一弘氏のフォームの真似から入った

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