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日本人はひそかに馬鹿にされている?グローバルビジネスに不可欠な「歯」の真実

生澤右子(歯科医師、株式会社Dental Defense代表取締役)

2020年04月11日 公開 2024年12月16日 更新

グローバルビジネスで恥をかきたくないあなたへのアドバイス

今までみてきたように、日本人の感覚で、歯のケアをせずにそのまま海外にビジネスにいくのは、着飾った人が集まるパーティーに汚れた服で行くようなものかもしれない。

ただ、心配はご無用。今から、グローバルスタンダードのオーラルケアを実践すればよいのだ。

まず、デンタルフロスを買いに行こう。ドラッグストアに置いてある糸ようじだ。初心者には、糸を指に巻きつけて使うタイプは少々難易度が高い。ここでは、奥歯でも使いやすい、持ち手(ホルダー)のついたYタイプのデンタルフロスをおすすめしたい。歯ぐきが下がった人は、同じく歯の間をキレイにする歯間ブラシが欠かせない。デンタルフロスで掃除するには大きすぎる隙間に使う。初めて使う人は、出てきた汚れにギョッとするかもしれない。

 

あの孫正義氏も定期的な歯科検診を受けている

次にあなたがすべきは、歯科医院に定期検診の予約の電話を入れることである。

実は、女性の方が予防的に歯科医院に通っており、男性は治療のために歯科医院に通う人が多いという(註6)。

「そうはいっても、忙しいんだよな~」と思う人は多いだろう。しかしである。ソフトバンクの孫正義氏は、3ヶ月に1回の検診とクリーニングを欠かさないという(註7)。世界的大企業のトップである孫氏もおそらくアメリカ留学の頃から、グローバルスタンダードのオーラルケアを実践しているのではないかと推測する。

まずは、予約を入れてしまおう。予定が空いている日がわかるまで待っていては、おそらくそのままになってしまうだろう。

 

オーラルケアは心身の健康にもつながる

そして最後に。より高いレベルのグローバルビジネスの成功を望むなら、見える範囲の銀歯を白い(精度が高い)セラミックに変えたり、矯正したり、ホワイトニングしたりすることを検討して欲しい。お金はかかるが、ここはビジネスのための投資と考えて頂きたいところである。

そうして口元がキレイになることで、より魅力的になったり、若く見えたりして自信が持てるようになる。また、精度の高いかぶせ物や良いかみ合わせは、もちろん口の健康、ひいては全身の健康にいい影響がある。

というわけで、今回は欧米の「暗黙の口元マナー」をお伝えした。デンタルフロスの購入と歯科医院の予約をすぐに済ませて頂き、あなたがグローバルビジネスの成功に向けて、一歩踏み出すきっかけになれば幸いである。

 

※註1 「オーラルケアの実態に関する意識調査」オーラルプロテクトコンソーシアム調べ(http://www.oralprotect.jp/pdf/newsrelease151001.pdf)

※註2 厚生労働省資料(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-23-02.pdf)

※註3 “What Pennsatucky’s Teeth Tell Us About Class in America”(http://susan.sered.name/blog/what-pennsatuckys-teeth-tell-us-about-class-in-america/)

※註4 “The myth of bad British teeth”(https://www.bbc.com/news/magazine-32883893)

※註5 ライオン株式会社「日本・アメリカ・スウェーデン 3カ国のオーラルケア意識調査 Vol.1」(https://www.lion.co.jp/ja/company/press/2014/pdf/2014023.pdf)

※註6 「週刊ダイヤモンド 2019.11.30号」ダイヤモンド社

※註7 「PRESIDENT 2019.8.2号」プレジデント社

 

生澤右子

株式会社Dental Defense代表取締役/グローバル・エグゼクティブ専門の「暗黙の口元マナー」伝道師/米国歯内療法学会会員 American Association of Endodontists/歯科医師/明海大学歯学部客員講師/健康経営エキスパートアドバイザー(東商認定)

日本最難関である東京医科歯科大学歯学部・同大学院を卒業し(歯学博士)、歯学部附属病院歯科麻酔科勤務。その後、世界最先端のアメリカ・ペンシルバニア大学歯学部のマイクロサージェリーコースを修了し、フリーランス歯科医師として複数のクリニックで治療を行うようになる。「日本人のオーラルケアの遅れはグローバル化の障壁となってしまう」と危機感を抱き、株式会社Dental Defense を設立。現在はグローバルでの活躍を志すビジネスパーソンに向け、世界標準のオーラルエチケットを「暗黙の口元マナー」とし発信している。「こんなこと初めて聞いた!根本から歯に対する意識が変わった!!」などと大きな反響を得る。

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