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コロナ暴落&暴騰で投資ブームも拭えぬ不安…森永卓郎氏が注目する「日本株以外の投資先」

森永卓郎(経済アナリスト/獨協大学教授)

2020年06月25日 公開 2023年12月27日 更新

投資熱が高まっている。株式市場はコロナ禍で一時、暴落したものの、徐々に回復基調にある。この絶好機に株を始める「新参者」も多いと聞く。どこが伸びるか? 買いの銘柄は何か?『年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学』(PHPビジネス新書)の発刊を控える森永氏が、アフターコロナの市場の動きについて分析・提言する。

*本稿は、『年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学』 (PHPビジネス新書)の内容を抜粋・編集したものです。

 

セカンドベストはアメリカ、ベストは…

実際に株式投資をする場合にどのような業種、銘柄がよいか気になる方は多いでしょう。

まず、言っておきたいのは、私は今後、株主優待目的の場合を除き、日本の株式市場で株を買うことはありません。皆さんにも「日本の株を買いましょう」と勧めることはしません。

もちろん、株主優待を目的にした株式は今後も保有するでしょうが、投資としては日本の株式市場から離れたほうが賢明と考えています。

今回の新型コロナウイルスに対する政府の対応の愚かしさを見て、日本が「発展途上国」に転落していくというシナリオにますます確信を強めました。

発展途上国というとこれから発展する可能性があるではないかと言われそうですが、それは言葉遊びの類。要するに、日本の経済が近い将来、現在の発展途上国レベルになるということで、実質的には発展停止国、あるいは衰退国と呼んでもよいカテゴリーに含まれてしまうということです。

では、どこの株式を買うかといえば、セカンドベストは、アメリカです。

日本よりもはるかにまともな新型コロナウイルス対策、経済対策を打っているからです。ただ、買うタイミングは難しい。一応の目安としてダウ平均が1万5000ドルを切ったら買い始めようと考えています(2020年6月1日時点で2万5475.02ドル)。

そこで、私は現時点で最も期待できる投資先は、中国だと考えています。

中国は新型コロナウイルスの感染源ですが、強力な政府権限を使って都市を封鎖して、日本よりはるかに早くピークアウトを迎えました。その後、マスクや医療機器を大量に輸出するなど、いち早く経済を立て直しつつあります。

もちろん、現時点でいえば、中国もコロナウイルスの被害の大きさは半端ではなく、毎年続けてきた全人代での経済成長率の目標も明示できないという状態に陥っています。しかし、将来性を考えれば、中国への投資のチャンスです。

もっとも、米国株と比べて、一般の人が中国株を買うのはむずかしいです。ですから、中国を含む新興国のファンドを買うほうがよいと思います。

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戦後最悪の不景気なのに、アメリカ株が上昇?

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