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コロナ第二波か… 森永卓郎氏が危機感「いますぐ東京23区を封鎖すべき」

森永卓郎(経済アナリスト/獨協大学教授)

2020年07月07日 公開 2023年12月27日 更新

新型コロナウイルスの感染者数が再び増えている。経済への影響を考えると、感染第2波に備え速やかな対策が急務である。

経済アナリストであり獨協大学教授の森永卓郎氏は、「緊急事態宣言」発令時の教訓を踏まえ、「東京23区を封鎖すべき」と断言する。その根拠は何か? 『年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学』(PHPビジネス新書)を発刊した森永氏が、コロナ第2波の経済的影響とその対策ついて分析・提言する。

*本稿は、『年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学』 (PHPビジネス新書)の内容を抜粋・編集したものです。

 

コロナが蔓延しても満員電車に乗り続ける日本人

新型コロナウイルスは夏を迎えても、猛威を振るっています。東京の感染者数は再び3桁が続き、不穏な空気が漂ってきました。コロナ収束に向けて、政府はどんな対策を講じればよいのでしょうか。

「緊急事態宣言」が発令される前、「集団免疫をつけさせるしかない」と主張する感染症の専門家もいました。しかし、治療薬もワクチンもないなかで、大多数の国民が感染すれば、多くの国民が死ぬ。とくに高齢者は、感染すれば命を落とす可能性が高くなります。そんな政策が許されるはずがありません。

現実に取れる政策は、都市を封鎖し、ウイルスの感染経路を潰すこと。治療薬やワクチンが開発されるまで、感染拡大を徹底して抑え込むしかありません。

もちろん、都市封鎖などの厳しい制約は、大きな経済被害をもたらします。しかし漫然と、自粛を続けるよりも、感染拡大防止には有効です。

これは、世界の対応を見ても明らかです。中国は武漢を完全封鎖しました。中国の統計は信用できないという人もいますが、現実に日本より先に状況は落ち着いています。2020年4月中旬には、欧州で最も死者が多かったイタリア、スペイン、それにアメリカで感染が拡大していたニューヨークでさえも、ピークアウトの兆しが見えて、規制の一部解除に踏み切りました。

一方、日本では、コロナウイルスが蔓延しても満員電車に乗り続け、地下鉄の通勤時間帯の乗客は当初1割程度しか減りませんでした。「緊急事態宣言」が出され、4月後半になり、ようやく6割減程度になりましたが、都市を封鎖せずに満員電車に乗り続ければ感染は広がるに決まっています。

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都市郊外は「通常モード」だったが…

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