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株価が気になって仕事も手につかない...その原因の「恐怖心」を取り除く方法

福田猛(ファイナンシャルスタンダード株式会社代表)

2021年04月07日 公開 2024年12月16日 更新

いま、投資熱が再燃している。2020年2月15日には、バブル期以来30年ぶりに日経平均が3万円台に上昇。米国株への投資ブームも起きている。

しかし、投資には常にリスクがつきものだ。特に、投資初心者であれば、マーケットが大きく動いているときこそ、下心で手を出して、大損しないよう気をつけなければいけない。

そこで本稿では、日本最大級のFA(ファイナンシャル・アドバイザー)集団をまとめる福田猛氏が推奨する、投資で成功するヒントを紹介する。

アメリカでは、「人生で成功するには3人の専門家が必要となる。それは医師、弁護士、FAだ」と言われる。つまり、FAとは「お金のお医者さん」のような存在だ。

福田氏の言う「ミックス投資法」ならば、投資初心者でも、大損せず、勝ち続けられるという。それでは、私たちの大切なお金をどのように育てていけばよいのか、"お医者さん"に聞いてみよう。

※本稿は福田猛著『考えない投資生活 お金の不安から一生自由になれる』(飛鳥新社刊)より一部抜粋・編集したものです。

※本稿は2021年4月時点の情報に基づき、投資に対する考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入の可否を含む投資の判断はご自身の責任で行うようお願いいたします。

 

「先ゆきの見えない投資」をやっていないか?

投資で損をしなくなる秘訣をお教えします。

それは「投資の世界では、人間は、理性と逆の行動をとってしまう」という事実を知っておくことです。

もっと具体的に言います。

人間は、「買うべきときに売り、売るべきときに買ってしまう」そんな悲しい性をもっているのです。新型コロナウイルスで激動の世界となった2020年は、その事実が顕著に表れていました。

たとえば、株価が下がった場合。株価がどんどん下落していくさまを見て、どれだけ個別株の買いどきだとわかっていても、怖くて買うことができなかった人も多かったそうです。

また、もともと株を保有している人にとっては、早く手放したほうがいい局面でもあります。ですが、きっと持ち直すはずだと思い込んで、売ることができず、いわゆる「塩漬け」する人も多いのです。

一方で、株価が上がった場合はどうでしょう。

じつは株価が上昇して天井のときも、「理性とは逆の行動」がよく見られます。

株価は上がりすぎたら下がります。ですから、普通は大きく上昇したときは、保有している株の売りどきとなる。これは投資家なら誰でも、頭では理解しています。

ですが実際には、株価が上昇しているときは、その企業に関する「良いニュース」があふれていて、「まだまだ上がるんじゃないか」という下心に流されて、売れないままの人が相当数います。

要するに人間の理性は、「恐怖心」や「欲望」という感情を、なかなか制圧することができないのです。この基本的な前提を知っておくことは、投資で成功するための一生モノの財産となり、皆さんを支えてくれるはずです。

なぜならば、「恐怖心」や「欲望」といった感情の起伏とは無縁の投資法こそが、成功への王道だと気付くことができるからです。

私が3000人以上の個人投資家の方々にお伝えしてきたのは、恐怖心が強くても、欲望に流されそうになっても勝ち続けられる資産運用の方法です。

「株価の値動きが気になって、仕事が手につかない」
「いろんな金融商品を試してみたけど、どれもうまくいく気がしない」
「将来が不安で一攫千金を狙っていても、正直怖さしかない」

こんな先の見えない投資生活とは、キッパリと距離をとりましょう。

買ったり売ったりで利益を得たとしても、興奮するのは一時だけです。すぐに次の瞬間から、以前と同じ不安や焦りがまた顔を出し始めるもの。そんなイライラした心で、何十年も幸せな気持ちで人生を送っていくのは難しいものです。

 

なぜ「ズボラな人間」が投資で成功するのか

それでは、いったいどんな人が投資を成功させて、幸せな時間を過ごせるのでしょうか。

意外かもしれませんが、答えは「めんどくさがりな人」です。

それは、私が「積み立て投資信託」という投資法をお勧めしていることにも関係しています。

まず投資信託について知っておきましょう。

投資信託とは、ファンドマネージャーと呼ばれる投資のプロが個人投資家からお金を集めて、数十社、数百社、数千社の銘柄を買い集めてひとつの詰め合わせ商品をつくって運用する仕組みです。

プロが投資先を選んで投資して、利益を出してくれる。メンテナンスもしてくれるわけです。言い換えれば、プロに丸投げしてほったらかしにしておける方法といえます。

さてここで、よく考えてみてください。

いろいろチャートを見たり、保有銘柄を管理するのがめんどうくさいという"ズボラさん"にとって、投資信託はピッタリの運用商品ではありませんか?

「細かい作業が苦手な性格で、数字チェックやネット取引などがめんどうくさい」
「仕事や家庭、趣味で忙しいから、普段あまりお金のことは考えたくない」

そのように投資や運用についてスルーしておきたい人のほうが、めんどうな運用をプロがやってくれる投資信託を、長期間続けることができます。

毎日チャートの動きに張りついて、金融商品を売ったり買ったりと忙しい人よりも、結果的に利益が大きくなっていたというケースも頻繁に見られます。

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不景気さえ味方にする魔法「ドル・コスト平均法」

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