深層心理は「夢分析」でわかる? 自己理解を深める心理学
2022年10月05日 公開
色の好みでわかる自分の性格
カーテンや壁紙を変えただけで気分が一新することがありますが、それは色が人間の心理状態と深く関係していることを示しています。この色と感情の関係に初めて注目したのが、ドイツの文学者ゲーテです。
『若きウェルテルの悩み』などの小説で有名なゲーテですが、科学者としても大きな功績を残しています。彼は『色彩論』という著作で、黄色は明るい、強い、熱いなどのプラスの性質を、青は暗い、弱い、つめたいなどのマイナスの性質をもち、互いに対立する色であると述べています。
スイスの心理学者ルッシャーによれば、我々はそのときの気分に応じて、無意識に色を選んでいます。気分のよいときには明るい色、体調がすぐれないなど消極的な気分のときには暗い色を知らず知らずのうちに選ぶのです。
そのような心理効果を意識して、積極的に取り入れているのがファッション業界や医療現場です。また、気分とは関係なく、元々好きな色というのがあると思います。そこから、本質的な性格も知ることができます。簡単にできて、実験でも立証されている性格判断です。
日本人の好きな色の傾向は?
日本人の色の好みを調査した結果、年齢や男女差によって大まかに次のような特徴が見られました。
・年齢が低いほど明るく鮮やかな色を好み、加齢とともに暗い鈍い色に好みが移る。
・年齢差は色の種類ではなく、明度(色の明るさの度合)や彩度(色の鮮やかさの度合)に現れる。
・低年齢層では特定の色に好みが偏る傾向にあり、加齢とともに好みが分散する。
・女性には紫から赤にかけての色、男性には青系の色が好まれる。
・女性は淡いトーン、男性は鮮やかなトーンや暗いトーンを好む。
・女性の好みは分散しているが、男性は特定の色に集中しやすい傾向にある。