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坂本龍馬の「自忘他利」の精神を世界に ~龍馬ファンの集い~

2018年11月13日 公開

歴史街道編集部

黒鉄ヒロシ氏、ビビる大木氏、美甘氏、尾﨑正直知事によるパネルディスカッション 
 

海外からも駆け付けたファン

毎年、11月15日が近くなると、坂本龍馬について語られる機会が多くなる。約150年前の慶応3年(1867)11月15日が彼の命日だからだ。いまなお「龍馬暗殺」の真相についてさまざまな議論が交わされるなど、龍馬について語り始めたら止まらない、という人は多いだろう。菅義偉内閣官房長官やソフトバンクの孫正義会長兼社長など、著名なファンの名前を挙げればキリがない。

去る10月6日(土)、そんな龍馬ファンが東京都千代田区に一堂に会した。今年で第30回を迎えた「全国龍馬ファンの集い」である。明治維新150年記念である今回は、「『世界維新』~世界を今一度せんたくいたし申し候」と題され、例年以上に華々しく催された。

会場のよみうりホールは、開会前から言葉には表せないほどの熱気に包まれた。全国龍馬社中の橋本邦健会長によれば、高知県のバックアップもあり、出席者は1,055人を数えたという。高知で開かれた第1回大会は約30~40名だった同イベント。開会直後の挨拶では、実行委員長の橋詰彌久雄氏が「これだけ盛大な会になり、本当に嬉しい」と会場に語り掛けるなど感無量の様子だった。

そして驚くべきは、海外から駆け付けたファンも少なくないことだ。グアムやロサンゼルス、サンフランシスコ、今年は新しくタイや上海から龍馬ファンが駆け付けた。世界を見据えて東奔西走した龍馬だからこそ、国境を越えて人を惹き付けるのだろう。

その後、同イベント大会長の尾﨑正直高知県知事が「龍馬は確かに慶応3年11月に凶刃に斃(たお)れましたが、その信念は後の日本にも息づいています。歴史にifは禁物ですが、柔軟かつ自由な発想で龍馬の魅力や業績を語り合うことこそ、いまの私たちに必要なことではないでしょうか」と呼び掛けて、同イベントは本格的に幕を開けた。
 

いまこそ龍馬精神が必要

全国の各龍馬会が紹介されるなど、和やかにイベントが進行したのち、壇上に登場したのが歴史学者の磯田道史氏。放送中の大河ドラマ「西郷どん」の時代考証を務め、著書には映画化もされた『武士の家計簿』(新潮新書)のほか、『龍馬史』(文春文庫)がある。

「僕がいまさらご高説賜らなくても、皆さんのほうが龍馬のことをご存じなので話しにくいですね」。冒頭の磯田氏の言葉に会場から笑い声がこぼれた。題は「龍馬の幕末維新 150年目の真実」。
 

磯田氏 AIが発達するなど、より未来予測が困難な時代が訪れる。そんなときにこそ学ぶべきなのが、暗中模索で維新へと突き進んだ龍馬のような人物。武士が持っていない海軍を自分の手でつくる。その発想力と行動力を、私たちはいまこそ振り返るべきではないでしょうか。
 

龍馬が生まれ育った土佐藩の事情から龍馬暗殺の真相にまで、内容は多岐にわたった。磯田氏の講演はじつに80分に及んだが、会場を埋める龍馬ファンは終始、食い入るように聞き入っていた。

 磯田道史氏による特別講演

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