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棚橋弘至の「全力」お悩み道場1~無理にポジティブにならなくていい!

2016年08月18日 公開
2023年05月16日 更新

棚橋弘至(プロレスラー)

30歳女性、生き方に正解はある?

Q2 今年30歳になる独身女性で、仕事もプライベートも楽しく充実しています。しかし、親や親戚からの「結婚はまだ?」という圧力を年々感じています。考えていないわけではないものの、まだ現実的ではないのですが……。

 

うーん、難しいですね。男は「40にして惑わず」で、40歳からが本番。だけど、女性は出産の問題もあるから、結婚は後回しでいいとは簡単に言えないし……。

ただ、やっぱり基本は、今やりたいことをやるということでしょうね。人間、別に一生に一つのことしかできないわけじゃない。優先順位は固定制じゃなくて変動制。あとから優先順位が変わって別のことをやってもいいのだから、今仕事や趣味が楽しいなら、今は素直にそれをやればいいと思います。

厄介なのは、自分の気持ちより、周りの声です。僕の近くにも独身の30代男性がいるけど、やっぱり親から無言のプレッシャーが強いらしい。僕は、それを無視して好きなようにやればいいとまでは思わない。自分のことを心配してくれる人がいるなら、その人を安心させてあげることも大人の責任の一つ。好きなことをするにしても、周りが納得する形でやったほうがいいんです。

じゃあ、どうすれば親を納得させられるのか。それには、本人が楽しそうでいることが一番です。娘が仕事に打ち込んでイキイキとしていたら、親だって「本人が幸せなら、まぁ、いいか」と考えますよ。逆に言うと、親が心配するのは娘が幸せそうに見えないから。実際に「幸せ」かどうかは別にして、「幸せそう」に行動することは誰でもできるはず。好きなことをやるなら、まず全力で楽しそうにふるまわないとね。

あと、もう少し器用にやってもいいかもしれません。職場や趣味の場で恋愛のパートナーと出会う可能性もあるのだから、そこはアンテナを張り続けたほうがいい。今もっとも優先順位の高いことに打ち込みつつも、2番目以下も切り捨てたりせず、欲張りに狙っていく。僕ならきっとそうします。

 

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著者紹介

棚橋弘至(たなはし・ひろし)

プロレスラー/新日本プロレス所属

1976年、岐阜県生まれ。98年、入門テストに合格。99年、立命館大学法学部を卒業後、新日本プロレスに入門。同年デビュー。2003年、初代U-30王者。06年、IWGPヘビー級王座を初戴冠。09年、11年プロレス大賞MVP。14年、第7代IWGPインターコンチネンタル王者に。第45代、47代、50代、52代、56代、58代、61代IWGPヘビー級王者。著書に、『全力で生きる技術』(飛鳥新社)など。

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