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人間は何をディープ・ラーニングするべきか?

2016年12月02日 公開

中村隆紀(博報堂生活者アカデミー ゼネラルプロデューサー)

 

根本知の育み方(4) ~ライフモデルで考える~

 そもそも、ビジネスの大目的は、誰かの豊かさを生みだすことです。生活者アカデミーのプログラムでは、各人がしているビジネスからいったん離れて、生活者として思う「これからの豊かさ」について仮説を立てることをゴールに設定して、発想を繰り返します。

 私たちは通常、さまざまな職務上の与件や課題にまみれながら、なんとか創造的な個別解を見つけようとします。これでは、両手足を縛られてジャンプを試みるようなものです。そこで、事情や都合を一度、頭の外に切り離し、「そもそも私たちはどんな暮らしの豊かさを欲しているのか?」という根本的な大目的を先に設定し、そこから自分が持っているビジネスのリソースをどう活用できるのかを逆想してみる。これを、「ライフモデル・シンキング」と呼んでいます。

 機械に人間の仕事を奪われることを嘆くのではなく、機械には生産性や経済効率の追求を委ねる。そして私たちは、いっそう豊かになるために、自身の内に潜む創造性を練磨する人間の「根本知」へ関心の転換を図る。そういう時期に来ているように思います。そして、その根本知の手がかりは、これまで仕事と分断して捉えてきた、一見ありふれた一人ひとりの生活の中に潜んでいると信じています。

 

博報堂生活者アカデミー

 博報堂の企業哲学である「生活者発想」という思考態度を、ひろく社会で役立てていただくための人材啓発・教育機関。ひとりの生活者としての思いを主体に、新しい幸福観を描き出す。立場の異なる人々と着想を磨き合う。目先の成果を越えて、その先の世界を見通す。生活者アカデミーは、自らの創造性を高め、第四次産業革命といわれる時代を切り拓く方々が、知の根本に持つべき「発想する底力」を練磨する、新しいジャンルの学び舎です。
http://hakuhodo-seikatsusha-academy.jp/

 

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著者紹介

中村隆紀(なかむら・たかのり)

博報堂生活者アカデミー ゼネラルプロデューサー

1961年、東京都生まれ。1984年、慶應義塾大学経済学部卒。〔株〕博報堂入社後、クリエイティブ職、ナレッジ開発職を経て、2015年より博報堂生活者アカデミー設立に参画。事業開発、および教育プログラム構築を主導するゼネラルプロデューサー。このコラムは、生活者アカデミーのマニフェストとして上梓された『発想する底力』(日本経済新聞出版社)をもとに執筆。

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