THE21 » トピックス » 中学入試に英語が急増している背景とは?

中学入試に英語が急増している背景とは?

2018年03月22日 公開
2018年03月22日 更新

三石郷史(キャタル代表取締役社長)

いつから始めるべき? 早ければ早いほうがいい?

実際には、小学校3年生からの4年間の勝負で充分間に合います。

長期的な視野で、高校卒業時にアメリカの大学に行ける英語力(つまりTOEFL80-100点)を身につけるのなら、小学校卒業時に英検3級の英語力があれば、次の6年間で充分その英語力に到達できます。

先程お伝えした通り、小学校卒業時に英検3級を目指すのであれば、小学3年から始めれば充分間に合います。8歳9歳という、脳の発達段階で英語を学ぶメリットも大きいでしょう。

また、現在の小学生たちは、幼少時代に英語に触れる機会が前の世代よりも多くあります。これらの幼児教育の効果は少なくないはずです。それらを考慮しなかったとしても、小学3年生から以下のポイントを理解して学習を進めれば、充分に4年間で英検3級レベルに到達できます。

 

小学生の英語学習の3つのポイントは?

そのポイントとは、以下になります。

1.フォニックスが身についている
2.自分で本が読めるようになる
3.文章を書く練習を始める

フォニックスとは、英語の文字と発音のルールを覚えること。これができると、今後、本を読んだり、つづりを覚えたりするのに有効なツールとなります。

自分で本を読めるようになれば、今までの英語学習で難しかったたくさんの英語に触れることが自発的にできるようになります。

そして、文章を書く練習を始めることによって、英語をどのように使っていくのか、ということを想定しながら、これからの学習を進めることができます。

中学受験で英語力を問うことは性急すぎるという意見はたしかにあります。しかし、テストなどで問われなければ、真剣にそれに取り組まないという国民性もあるように思われます。中学受験で英語力を問うことは日本の国際化にとって、ポジティブな影響を与えることはあっても、ネガティブな影響を与えることはないはずです。

著者紹介

三石郷史(みついし・さとし)

株式会社キャタル代表取締役社長

慶應義塾大学卒業後、メリルリンチ証券に入社。英語に苦労した経験から、「次世代に同じ思いをさせないで学べる場所を作ろう」と「小中高生をバイリンガルにする英語塾キャタル」を創立。海外経験なしの小学校5年生が英検1級に合格、慶應義塾ニューヨーク学院など、400人以上の留学を後押し、IVY LEAGUEの進学者輩出、といった実績が評判を呼んでいる。
現在、教育に携わるゲストを招く教育ラジオ番組『In the Dreaming Class』のパーソナリティを務める。

THE21 購入

2024年5月号

THE21 2024年5月号

発売日:2024年04月06日
価格(税込):780円

関連記事

編集部のおすすめ

英語上達の秘訣は「語順通り」に読むことだ

上野巨志(東京SIM外語研究所所長)

難関試験に最短合格!「ゼロ秒勉強法」

宇都出雅巳(トレスペクト教育研究所代表)
×