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「隠れブラック企業」の見分け方

2018年06月11日 公開

新田 龍(ブラック企業アナリスト)

もし、転職先がブラックだったら……!?

晴れて転職先が決まったのに、ブラック企業だった……!――こんな事態はなんとしても避けたいものだ。「ブラック企業に騙されるのは若い人だけでは?」と思う人もいるかもしれないがP.66で転職失敗談をお聞かせいただいた方のように、30代・40代の転職でブラック企業に入ってしまったという人もいる。では、どうすれば入社前に見抜くことができるのか。ブラック企業の問題に詳しい新田龍氏にうかがった。(取材・構成=塚田有香)

ブラック企業の「定義」は人によって違う?

「ブラック企業」という言葉は、十年ほど前からメディアでよく使われるようになりました。これほど注目を集めるようになったのは、SNSや口コミサイトの登場によって「自社の労働環境はこんなに悪い」と声を上げる人が増え、その存在が顕在化しやすくなったためと考えられます。

ただし、ネットやマスコミから発信される情報は玉石混淆のため、ブラック企業を正しく見分けるのは簡単ではありません。

残業代の未払いなどの明らかな法令違反があったり、パワハラやセクハラが横行しているなら、ブラック企業であることを疑う余地はありませんが、「仕事がキツい」「給与が低い」といった情報だけではブラック企業と決めつけられません。たとえハードワークでも、「短期間でスキルを身につけて早く成長したい」と望む人には、むしろ良い環境かもしれません。給与が低くても、毎日定時で帰れる仕事なら、ぜひ働きたいと考える人はいるでしょう。このように、何をもってブラック企業と判断するかは、個人の価値観によるところも大きいのです。

よって転職する際にブラック企業を見分けるには、「自分は何を優先して会社を選ぶのか」という価値判断基準を明確にすることが大前提であることを、まずは理解して頂きたいと思います。

 

やたらと給与が高い求人には要注意!

その上で、ブラック企業の具体的な見分け方を紹介しましょう。転職活動中にブラック企業を見抜く方法は主に三つあります。

一つめは、求人票や転職ナビサイトから判断する方法です。常に人を募集していたり、「急募」をアピールする会社は要注意。頻繁に採用を行なう会社はそれだけ退職者が多く、従業員が逃げ出す職場環境だと推察できます。
「経験不問」「学歴不問」など、ハードルの低さを強調する会社も同様。「誰でもいい」というレベルの会社は、そうでもしないと人が集まらないということです。

給与がやたらと高い会社にも気をつけてください。給与の内訳が明示されず、総額だけで「月50万円!」「年収1千万円も可能!」などと煽る場合、成果報酬や歩合給、みなし残業代などが含まれている可能性が高いので、きちんと確認する必要があります。

 

口コミサイトは悪い情報が強調されやすい >

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著者紹介

新田 龍(にった・りょう)

働き方改革総合研究所〔株〕代表取締役/ブラック企業アナリスト

1976年、奈良県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。「ブラック企業ランキング」のワースト企業にて、事業企画や営業管理職などを歴任。2007年、働き方改革総合研究所㈱設立。「脱・ブラック企業」のための組織改革と、ブラック企業による被害救済のためのアドバイスを行う。著書に『ワタミの失敗「善意の会社」がブラック企業と呼ばれた構造』(KADOKAWA)など。

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