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「ランチタイム」を活用してチーム力を強化しよう

2018年08月21日 公開

伊庭正康(らしさラボ代表)

就業時間外だからこそ話せることがある

 ビジネスパーソンのランチは、単なる栄養補給ではない。上司や部下とランチの時間をともにすることは、チーム力の強化につながる。仕事中は言いにくいことも言えるので、個人としての距離が縮まるからだ。とはいえ、短いランチタイムをムダにしないためには、気をつけるべきことがある。チームマネジメントに通じた伊庭氏に話を聞いた。

 

職場の隠れた問題はランチ中に聞き出そう

 もし、あなたが部下を持つ上司の立場なら、部下から情報を教えてもらう場として、ランチミーティングを活用できます。

 職場では、「Aさんと一緒に仕事をするのがストレスだ」というような、人間関係の問題が起こりがちです。

 そうした情報は、なかなか部下から上司へは言い出しづらい。そのため、上司にはなかなかわかりません。

 そこで、ランチタイムを使うのです。ランチ中は「役職」という壁が低くなるので、就業時間中は話しにくい本音も、話してもらいやすくなります。

 部下に少しでも気になるところがあれば、ランチに誘って、何か問題が起きていないか聞いてみましょう。

 話を聞くと、部下が、「Aさんを外してください。一緒にやっていられません」というような「文句」を言うことが、よくあります。

 上司は、心の中では、「それは君の一方的な意見だろう」と思うでしょう。しかし、その場では、「色々と教えてくれてありがとう」とお礼を言うこと。

 そして、今度はAさんをランチに誘って、

「こういう意見があるんだけど」

 という話をします。

「誰が言っているんですか?」と聞かれたら、

「それは言えない」

 と、きっぱり答えてください。曖昧な返事をすると、「『こんな意見がある』と言いながら、実は、自分の意見なんじゃないか」と勘繰られかねません。

 こうして双方の言い分を聞いたうえで、必要であれば、しかるべき対応を取りましょう。一方の意見だけを聞いて判断してはいけません。

 

部下が上司に訴える場としても有効

 あなたが部下の立場でも、伝えたいことがあれば、上司をランチに誘うといいと思います。

 上司への話し方は、

「Aさんは、こんなことをしているんですよ。ご存じでしたか?」

 と、まずは尋ねるのがいいでしょう。すると上司は、たいてい、「知ってるよ」と答えます。

 そこで、

「組織として、どう思われますか?」

 と、意見を求めます。

 ポイントは、個人の意見としてではなく、組織全体の観点で話しているのだと、上司にわかってもらうこと。

 これに対して上司は、「そうは言ってもさ……」と答えるでしょうから、

「おっしゃる通りですが、これはチームの総意なんです。やれることはやりましたが、私やチームメンバーの力量では、これが限界です。もう、Aさんに外れてもらうしかありません」

 というように訴えましょう。

 多くの場合は、「じゃあ、話を預かっておくよ」と上司が言って、その場は終わると思います。

 それからどうなるかは、わかりません。しかし、こうしてランチを上司とともにすることで、少なくとも、上司に問題を認識してもらうことはできます。

 

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著者紹介

伊庭正康(いば・まさやす)

〔株〕らしさラボ代表取締役

1969年、京都府生まれ。1991年、リクルートグループ(求人情報事業)入社。営業としては致命的となる人見知りを、4万件を超える訪問活動を通じ克服。それでもリーダーになるのは避けていたが、ある時リーダーに抜擢されたことから一念発起。当初は「任せ下手」で苦しむも、うまくいっているリーダーの行動を徹底的に観察するなどして、独自かつ効果的な「任せ方」を体得。その結果、プレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰を4回受賞(社内表彰は累計40回以上)。営業部長、〔株〕フロムエーキャリアの代表取締役など、重要ポストも歴任する。
短期間で成果を出す手法を駆使して「残業しないチーム」を実現したこと、また管理職を務めていた11年間、メンタルダウンする部下や入社3年以内の自主退職者を1人も出さずに済んだことが、ひそかな自慢。
2011年、企業研修を提供する〔株〕らしさラボを設立。営業リーダー、営業マンのパフォーマンスを飛躍的に向上させるオリジナルの手法(研修+コーチング)が評判を呼び、年間260回にのぼるセッション(営業研修・営業リーダー研修・コーチング・講演)を自ら行なっている。リピート率は95%。

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