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100人の村にビル・ゲイツが 越してきたら、村の平均年収はいくら?

2018年08月06日 公開

神永正博(東北学院大学工学部教授)

文系のための「統計思考」入門

ビッグデータの活用が一般的になり、最近ではデータサイエンティストを自社で育成する企業も増えている。今や統計学は現代の必須教養科目と言えるだろう。しかし、数字に苦手意識を持っていて、データの扱い方を知らない文系ビジネスマンは少なくない。数字を使わずに統計の基礎知識を理解できないものか。そこで、データ分析のプロとして活躍し続ける神永正博氏に、統計学とは何か、そして統計で何ができるのかを噛み砕いて教えていただいた。

 

「平均値」は全体の標準ではない!

 統計を学ぶと聞いて、皆さんはどんなことをイメージしますか。テクノロジーによる未来予測でしょうか。確かに、AIエンジニアの自動運転開発に代表されるように、現場の最前線では統計が使われています。彼らは、パターン認識による統計的機械学習を通じて、人の動きを予測した自動車走行を研究しているのです。

 一般ビジネスマンの場合、そこまで専門的な領域まで学ぶ必要はありません。ただ、統計学の基礎を知っておくことで、データに惑わされず事実を正しく把握することができるようになります。

 所得を例に説明していきましょう。下の図1をご覧ください。

平均所得金額が545万8,000円で、中央値が428万円とあります。さて、このデータで国民の標準的な所得を表わしているのはどちらでしょうか。正解は、428万円です。ほとんどの人は標準=平均値だと思いこんでいるのではないでしょうか。詳しくは後述しますが、平均値は実態を表わす指標としてはあまり適切ではないのです。これだけでも、現状を正しく理解するために統計の知識が必要だとわかっていただけると思います。

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著者紹介

神永正博(かみなが・まさひろ)

東北学院大学工学部教授

1967年、東京都生まれ。京都大学大学院理学研究科数学専攻博士課程中退。博士(理学/大阪大学)。日立製作所中央研究所研究員などを経て現職。専門は暗号理論、数理物理。2010年度、数理科学研究所客員研究員として南インドに滞在。『未来思考』(朝日新聞出版)『ウソを見破る統計学』(講談社ブルーバックス)『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』(日経ビジネス人文庫)など、著書多数。

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