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「オッサン社員」が、ゆとり世代に負ける日

2018年09月15日 公開

成毛 眞

40代から始める人生戦略

ガムシャラに働いても報われない。かといって、今の仕事は辞められない。時代の目まぐるしい変化にもついていけなくなった。焦りを覚えるが、どうすればいいのかわからない――。ニッチもサッチもいかない現状に、行き詰まりを感じている40代は少なくない。そんな人こそ、今後の人生を自らデザインする必要があると指摘するのは、新著定年まで待つな! 一生稼げる逆転のキャリア戦略』(PHPビジネス新書)を上梓する成毛眞氏である。日本マイクロソフト社長として活躍し、45歳で独立後、「人生は道楽」を信条に活動を続ける成毛眞氏。本連載では、40代が今後の人生を充実させるための戦略についてうかがっていく。

 

AIよりも「ゆとり世代」が脅威になる!

 企業の中枢を担う40代。どこも人手が不足する中、それを埋めるために、真面目に働く日々を送っている人は多いかと思います。しかし、今の職場で目の前の仕事に追われているだけでは、定年前に仕事を失い、路頭に迷うことになる……。そんな悲劇に見舞われる人が、たくさん出てくるでしょう。

 その理由として、最近よく指摘されるのが、AIの登場です。ホワイトカラーの仕事の大半は近い将来、AIに代替されるとされています。ただ、個人的にはここ10〜20年でAIがホワイトカラーの仕事を奪うまでにはいたらないと考えています。何でもかんでもAIに頼ったらコストに見合わないからです。

 とくに、中小企業の仕事がすべてAIに置き換えられることはないでしょう。

 もっとも、安心はできません。AIよりももっと脅威な存在が現れたからです。それは、これから入社してくる20代の新入社員です。メジャーリーグの大谷翔平、フィギュアスケートの羽生結弦、水泳の池江璃花子、将棋の藤井聡太……。近年、各界でまるで漫画のような活躍をする優れた日本人が次々と登場しています。

 彼らに共通するのは、1987〜2003年度の間に生まれた、「ゆとり教育」を受けた世代だということです。

 ゆとり教育は、「子供を甘やかすだけ」などとさんざん酷評され、ついに国も「脱ゆとり教育」を打ち出しました。しかし育った子供たちを見ると、屈託がなく、常識にとらわれずに物事を本質的に考えられる人が増えています。おそらく、教条主義的な義務教育にスポイルされていないためでしょう。それが、個性をのびのびと伸ばし、大谷選手をはじめとする天才を数多く生み出すことにつながっているのでしょう。

 これは、ビジネスでも同じことがいえると思います。今後、ゆとり教育を受けた世代の中から、常識にとらわれない柔軟な思考を持った人材が次々と登場することは間違いありません。すると、会社に入ったばかりの新入社員より、40代のほうが、仕事ができないということが珍しくなくなります。

 今の40代以上の人たちは、もはや若い世代の足を引っ張るだけになり、定年まで持たずに駆逐される人も続出するでしょう。

「スキルという幻想」に振り回される40代 >

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著者紹介

成毛 眞(なるけ・まこと)

1955年、北海道生まれ。79年、中央大学商学部卒業。82年、株式会社アスキーに入社後、株式会社アスキー・マイクロソフトに出向。86年、マイクロソフト株式会社に入社し、OEM営業部長、取締役マーケティング部長などを経て、91年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退職後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。現在は、早稲田大学客員教授、スルガ銀行社外取締役ほか、書評サイト『HONZ』の代表を務める。近著に、『これが「買い」だ』(新潮社)、『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。』(KADOKAWA/中経出版)、『教養は「事典」で磨け』(光文社)、『情報の「捨て方」』(KADOKAWA/角川書店)などがある。

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