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メンタルトレーナーが教える、仕事のパフォーマンスを格段に上げる「手帳術」

2019年01月30日 公開
2023年03月10日 更新

久瑠あさ美(メンタルトレーナー)

 

ワクワクしながら予定を書き込んで、淡々とこなす

「『have toではなくwantを見出せ!』といっても、日々の仕事はhave to ばかりだ」というビジネスパーソンも多いでしょう。では、どうすればwantを見出せるのか。

 例えば、上司に「○日の○時からの会議でプレゼンをするように」と指示されたとしましょう。そのとき、「イヤだなぁ」というドンヨリとした気持ちで手帳にその予定を書くだけでは、プレゼンの成功は望めません。

 そこで久瑠式手帳術では、物理的次元においてのスケジュールを、時間を割る「時間割」ではなく、自分に回ってくる役を割り振る「役割」であると捉えます。「その会議では、自分はスポットライトを浴びて、プレゼンターの役を演じるのだ」とイメージするのです。

 そして、そこでワクワクしている体感を得るまで脳内リハーサルを繰り返し、イマジネーションを膨らませていきます。何がどうなればワクワクするかは人それぞれです。例えば「会議の出席者を一人残らず感動させた」というような、心が高まっていくようなイメージを強く持ちましょう。

 イマジネーションを膨らませたら、そのマインドとともに、手帳に予定を書き込みます。

 ワクワクするイメージができない場合は、その予定が自分で選んだものではなく、上司の指示など外発的なものによるものだということに立ち返るといいでしょう。そして、「その予定をクリアしなければならない」から「その予定をクリアしたい」に変えることで、ワクワクできるようになります。

 予定を書き込んだら、そこから逆算して、「プレゼンのためにリサーチをする時間」や「資料をまとめ上げる時間」なども、どんどん手帳に書き込んでいくこと。仕事は考えながらやっていると効率が悪いので、前日までに段取りをシュミュレーションしておいて、当日はそれを淡々とこなすのがベストです。遅くとも2週間前から、具体的に逆算して「やるべきこと」と「したいこと」を手帳に書いておくことで、自分の未来の時間を確保しておきましょう。

 

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72時間を1単位として捉えれば「時間がない!」がなくなる >

著者紹介

久瑠あさ美(くる・あさみ)

メンタルトレーナー

「ff Mental Room」(フォルテッシモメンタルルーム)代表。心療内科のクリニックで心理カウンセラーとして勤務後、トップアスリートのメンタルトレーニングに積極的に取り組み、注目を集める。企業経営者、ビジネスパーソンなど、個人向けのメンタルトレーニングを行ない、延べ5万人を超えるクライアントから絶大な信頼を寄せられている。企業や自治体への講演や研修などにおいて、潜在的な力を引き出す人材育成プログラムを開発。慶應義塾大学での講義など、次世代育成にも力を注ぐ。本格的な体感トレーニングを行なう「心を創るマインド塾」や潜在意識にアプローチする「鏡面感覚トレーニング」「72時間手帳術」のワークショップを毎月主宰。多数のメディア出演や累計92万部の著書がある。

WEBサイト  http://ffmental.net/
ブログ    http://blog.livedoor.jp/kuruasami/

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