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勝ちパターンは過去の企画書から学べ!

2019年09月30日 公開
2023年02月24日 更新

大塚寿(営業サプリ)

説得力を高める企画書の構成・書き方とは

提案営業やソリューション営業の世界では、受注できるか、できないかが企画書で決まってしまうことも少なくない。

しかも企画書というのは文章力以上に個人差が激しいものだ。なので、企画書を書くのが得意な営業パーソンと苦手な営業パーソンとでは営業成績に大きな開きが出るだけでなく、生産性にも決定的な差が生じてしまう。

今回は、そのギャップを解消するために、誰でも簡単に説得力のある企画書が書けるようになるコツについて共有する。

 

企画書の書き方のキモは勝ちパターンからの応用

かつては、企画書においても“量質転換の法則”が成り立ち、数多くの企画書を書く中で徐々に上達していくものだと考えられていたが、昨今のインターネットやITツールの目覚ましい発展のおかげもあって、誰でも正しい方法さえ知っていれば、短期間で説得力のある企画書が書けるようになった。

その正しい方法の本質というのは「応用」する技術だ。ベースとなるものを「発展させる」と言い換えてもいい。

重要なのは、そのベースとなるものが過去に勝った企画書、通った企画書でなければなないという点だ。

これはサラブレッドの血統と一緒で、勝った企画書にはそれなりの理由がある訳で、その勝った血筋をまずは継続していきたいというわけだ。

 

例えば、通る企画書に共通する構成は以下のようになる。

1)目的
2)背景
3)概要
4)効果
5)費用
6)スケジュール
7)想定されるリスク
8)その他

そこで自身が書いた企画書の中で採用されたものを選んで、その企画書を自分の勝ちパターンとして、いったん勝因のキモは何だったのかを考察しておく。

その上で、次の企画を練る時にそれらのキモを踏襲するか、発展させることはできないか、何か応用できないか、という発想で進めたい。

企画書を書くのが初めてで、まだ自分の勝ちパターンがない場合には、部署の中で一番企画書を書くのがうまい人のモノをベースにしたい。血統書付きの企画書にしたいからだ。

次のページ
勝ちパターンの企画書を応用・発展させる3つの方法 >

著者紹介

大塚 寿(おおつか・ひさし)

エマメイコーポレーション代表取締役

1962年、群馬県生まれ。1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、『オーラの営業』(Nanaブックス)、『仕事をつくる全技術』(大和書房)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など多数。共著に『法人営業バイブル』(PHP研究所)など。

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