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ノーベル賞研究を応用した「集中力」を一瞬で高める秘訣

2020年01月06日 公開

鈴木祐(サイエンスライター)

科学的な根拠にもとづく「ヤバい集中力」

限られた時間を濃い密度で過ごし、生産性を上げるには「集中力」が不可欠。サイエンスライターの鈴木祐氏は、これまで10万本以上の科学論文を読破し、600人を超える海外の学者や専門医にインタビューを重ねてきた。その知見をもとに、科学的根拠のある「集中力」を高める方法を体得。現在は膨大な量の原稿を執筆し、ベストセラーを生み出している。仕事中に散漫になる意識をコントロールする方法を教えていただいた。(取材・構成 林 加愛)

 

注意力維持の限界は平均わずか20分

複雑で込み入った仕事、タイムリミットの迫った仕事など、集中力を発揮しなくてはならない状況は多々あるもの。しかし、そういうときに限って、なぜか注意力散漫に陥ることも多いでしょう。集中力とは、非常に「脆い」ものです。

そもそも集中力は単一の能力ではなく、様々な要素で成り立っています。

まず、「取り掛かるとき」から考えてみましょう。ここでは二つの要素が登場します。

一つは言うまでもなく、やる気です。「モチベーション管理能力」が、気持ちを高める役割を果たします。もう一つは「自己効力感」。できる、と思えるか否かということです。難易度の高そうな仕事に対して気おくれが生じると、最初の一歩が踏み出しづらくなるのです。

取り掛かりに成功したあとは、「注意を維持する力」が推進力となります。ところが残念なことに、成人の注意力持続時間の限界は、平均わずか20分程度であることが、海外の研究で判明しています。

しかもそこへ、様々な刺激が降ってきます。携帯の着信音はその代表例。肩こりや空腹感などの生理的感覚も、刺激の一種です。

向かっている仕事自体が注意を削ぐことも。読んでいる文章内の一つの単語から連想が始まり、無関係なことを考え始めてしまうなど。これらを迎え撃つには「セルフコントロール能力」も発動しなくてはなりません。

以上、様々な能力を合わせたものを、私たちは「集中力」と呼んでいるのです。

 

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著者紹介

鈴木祐(すずき・ゆう)

サイエンスライター

1976年、生まれ。慶應義塾大学SFC卒業後、出版社勤務を経て独立。膨大な数の科学論文と、国内外の学者や専門医への取材をもとに、ヘルスケアを中心とした書籍を執筆。ブログでも心理・健康・科学に関する最新情報を発信、月間100万PVを記録する人気を誇る。企業を対象とした講演や、生産性の上がる職場環境の構築も行なう。近著に「ヤバい集中力」(SBクリエイティブ)がある。

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