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橋下徹「政策はぶれて当たり前」

2018年11月07日 公開

橋下徹(前大阪市長)

聞き手:編集部 写真:大坊崇

安倍政権が磐石な体制を築くなか、いまの野党が国民の支持を得られているようには見えない。なぜ「安倍一強」がますます進むのか、大阪府知事・同市長を務め、自らも「おおさか維新の会」「日本維新の会」を立ち上げて与党に対峙した橋下徹氏が、野党に潜む問題点について語る。

 

国民を置き去りにした野党の姿勢

――橋下さんが上梓した『政権奪取論』(朝日新書)では、安倍政権に対して一定の成果を認めつつ、それでもやはり強い野党が必要だと述べられています。なぜ、安倍政権は「強い」とお考えですか。

橋下 安倍政権の最大の強みは何か。政治を行なううえで最も重要な指標の1つである失業率を下げていることです。安倍首相は第2次政権発足後、まず、大胆な金融緩和を行ないました。

デフレ脱却の最終目標は雇用の創出であり、失業率の低下です。総裁三選を果たした今年9月の失業率は2.5%を切っていた。過去25年間で最も低い水準でした。

政治を評価するときの基準として国際的にスタンダードなものは、失業率です。国民が仕事を得て、ご飯を食べていけるようにすることが、政治にとって何よりも重要だということです。

ところが日本の政治批評では、そうした評価基準が定まっていない。野党や評論家は安倍政権の悪いところばかりを取り上げますが、彼らはそもそも政治を評価する基準をもっていないのです。

民間企業でも、場当たり的で感情的な人事評価を繰り返している組織は長続きしません。政治も同じです。とりわけ野党は、安倍政権を批判する際に、失業率が低下している事実を認めるべきです。

――森友・加計学園をめぐる問題で、安倍政権の支持率が一時的に低下した際も、国民の支持が野党に向かうことはありませんでした。

橋下 いまの野党が抱える大きな問題点は、自らの考えが絶対的に正しいと思い込み、国民の感覚を置き去りにしていることです。

日本の選挙制度は小選挙区比例代表並立制ですから、二大政党制を志向しています。そうすると野党は、政権与党とは異なる道を示す必要がある。それが野党の存在意義であり、運命です。

ところがいまの野党は、与党の政策に対して何でも反対ばかりで、新たな対立軸をつくり出せていない。案の定、支持率は野党第一党の立憲民主党でさえ1桁台で、国民民主党や希望の党、日本維新の会に至っては1%を切っています(2018年10月下旬時点)。

現状が悪いのであれば、これまでのやり方が間違っていたと反省し、改善策を実行する必要があります。しかし野党の政治家は「ぶれない政治」を連呼し、これまでの姿勢を改めようとしない。威勢がいいだけで、大きな勘違いをしていることに気付いていません。

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