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“残業ゼロ”で「アッ」といわせる仕事をするコツ

夏川賀央(人材プロデューサ)

2012年06月25日 公開 2022年12月26日 更新

なんとなくずるずると…、会社の雰囲気が…などと言って残業を続けてしまう会社員は実に多い。人材プロデューサーの夏川賀央氏は、「自分の時間を圧迫してしまう」という観点から、残業はすべきではないと指摘する。

激動の時代を生きる私たちは、常に新しいことを吸収し、アウトプットを見せ続けなければ、時代に取り残されてしまう。では、残業を辞め、どのような行動を起こしていくべきなのだろうか。

※本稿は夏川賀央 著『残業ゼロですごい結果が出る時間術』(PHP研究所刊)より一部抜粋・編集したものです。

 

「残業ゼロ」にすると、能力に「幅」が出る。

「残業」という言葉に、皆さんはどんなイメージを持っているでしょうか? 

仕事が定時に終わらず、ずるずると残業する日が続いてしまう。あるいは残業なんてしたくないのに、上司が残っているから、なんとなく定時には帰りにくい……。

また会社の命令で、仕事があろうがなかろうが、終業時間に帰らなくてはならない。それも困るんだよなあ……と思っている人もいるかもしれません。人それぞれ「残業」については、さまざまな印象を持っているでしょう。

けれども私の意見をいわせてもらうなら、やはり積極的に「残業」をすべきではないと思います。それは「残業をする人は仕事が効率的でないのだ」とか、「会社にとって生産性が悪くなる」なんていう理由からではありません。

理由はただ1つ、残業は確実に「あなたの時間」を圧迫するからです。

それが今の時代、将来の仕事を考えていけば、確実に自分を不利にします。残業をした結果、「仕事ができない人」になってしまう……。そんなことが果たしてあるのでしょうか?

たとえば、「今の仕事にこれから必要になる能力は何か?」と聞かれ、あなたはハッキリした答えをいうことができますか?

じつは誰にもわからないのです。そのくらい今という時代は、世の中がめまぐるしく変化しています。

業界の構造も変わり、消費者のニーズも変わり、パソコンからiPadへと使用するツールも変わり、仕事のやり方も、あるいは日本と世界の関係も日々、変わっています。

生き残っていく会社も、生き残れるビジネスパーソンも、何より求められるのはそれに対応していく能力なのです。

では、毎日毎日、残業をすることを考えてみてください。おそらく残業してやる仕事の大半は、毎日変わらないいつもの業務。それを繰り返していて、あなたは世の中の変化に対応していけるでしょうか?

気づいたら、流行っているテレビ番組も見ていなかった。人気を集めているスポットにも、行ってなかった。

そういう人が大半であるはずです。

変化に対応するには、世の中をよく知るための時間が必要になります。本を読んだり、また勉強会に出てみるような時間も重要になるでしょう。自分と違う業界の人たちとの人脈も、もっと広げていく必要が出てきます。

毎日のように残業が続き、朝から夜遅くまで会社に束縛される生活では、そうした時間がなかなかつくれないですよね。

いつか時間ができたら、もう少し自分の仕事の幅を広げるような活動がしたいな。そういいながら、時間はめまぐるしい速さで流れていきます。

気づいたら、会社が危ない……そんなことはいくらでも起こりえるのです。

今会社にいる限りでは学べないことを学ぶために、やはり残業の束縛を逃れ、自分の時間を有効に活用すべきでしょう。

 

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仕事の解決法を、てっとり早くどこかで見つけようとしてはいけない。

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