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生き方

実は出し方が肝心...「嫌われるお金の使い方」3つ

小林正観(作家)

2023年06月28日 公開

 

喜ばれるお金の使い方

金額の大小ではなく、出せる範囲で喜ばれるように使うことです。それは200円でも、300円でもよいのです。

たとえば私は、タクシーに乗ったときに、700円とか、880円という金額に対して1000円を出しますが、おつりはもらいません。初乗り料金では申し訳わけない、という気持ちもあって、1000円出したらおつりはもらわないようにしています。そして1200円というときは、2000円出します。そうすると800円くらいの寄付になるでしょうか。

そういうお金の使い方をしていると、だんだんとお金の使い方が楽しくなってきます。自分のために使うお金ではなくて、人のためによかれと思って使うお金は心地よくなるようです。

反対に、自分が美味しいものを求めて、グルメツアーに行くのは、むなしいような気がします。私は、グルメツアーに行ったこともなければ、美味しいラーメンを食べるために、行列に並んだこともありません。ラーメン屋さんを選ぶときは、全然お客さんが入っていないような、たそがれたお店に入るようにしています。

流行っているお店で1日1000人入るところでは、私の払う700円は、1000分の1の価値。でも、1日3人しか入らないお店でお金を使うと、同じ700円のお金が、そのお店にとっては売り上げの3分の1になります。こちらに払うほうが、私のお金はより喜ばれることになります。

私は、講演会で全国を回りますが、各地の主催者の方が、郷土料理の美味しい有名なお店へと案内してくださるときがあります。そのときは、それをやめて、なるべく人の入っていないお店へ行くようにお願いしています。

「でも、もうこの車は、その有名なお店に向かっているのですが」というときも問題ありません。行列が出来るようなお店の何軒か先には、必ず流行っていないお店がありますから。

「喜ばれる」というのは、そういうところで、役に立つようにお金を使うことでもあるのです。

 

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