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300年読み継がれる健康書が記した「最も身体をむしばむ2つの感情」

貝原益軒(著),奥田昌子(編集)

2023年12月18日 公開 2023年12月25日 更新

 

体は中と外からむしばまれる

病気の原因は、体の中にも外にも存在する。

体内で生まれる原因には、食事、色事、睡眠などに対する7つの欲求と、喜怒哀楽を含む7つの感情がある[*]。体の外から影響を及ぼすのは、風、寒さ、暑さ、湿気などの生活環境である。行きすぎた欲求と感情を抑え、悪い環境を避けることだ。そうすれば健康でいられる。

* 強い怒りや悲しみ、恐怖などの感情は、それ自体がストレスとなって自律神経のバランスを乱し、心拍数や血圧の上昇、胃腸症状を招くことがわかっている。

 

予防は治療にまさる

病気になると辛い症状が起きるだけでなく、治療の苦痛にも耐えるはめになる。鍼であれば針で刺され、灸であれば体を焼かれ、薬は苦く、好物を食べるなと言われ、飲みたいものも我慢し、体も心も苦痛にさいなまれる。

けれども、病気になる前に養生に努めたらどうだろう。病気の苦しみも、治療に伴う痛みや我慢も味わうことなく、大きな幸福が得られるのだ。

 

健康の鍵は適度な食事と適度な睡眠

食事は体を養い、睡眠は心を養うが、どちらも行きすぎると体調を崩す。養生のお手本は、朝は早起きして夜は0時ごろに寝て、昼寝はせず、仕事に励む。心はいつも清々しく、少食で、消化不良を避けるというものである。こうすれば生命力がみなぎり、血液がしっかり体を巡るから病気が寄りつかない。節度ある食事と睡眠が養生の鍵となる。

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用心すれば病気はかなり予防できる

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