話題の「コンビニジム」のメリット・デメリットは? 初心者が筋トレを続ける3つのコツ
2024年02月22日 公開
体を動かそうと思ったらすぐにやる! 薄着の季節に向けて、生活に合わせた筋力トレーニングのはじめ方を、順天堂大学大学院 先任准教授の谷本道哉さんに伺いました。(取材・構成・文:クリエイティブ・スイート)
※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年3月号より、一部を抜粋編集したものです。
トレーニングを続けやすい場所を探そう
筋トレが体にいいというのはわかるけれど、なかなか続かないという人は多いと思います。そこで、「筋トレをしないと、○○できない」というルールを作れば、トレーニングを続けやすいかも。たとえば、「筋トレするまで夜ご飯が食べられない」といったことです。
ジムと家トレどちらがいいのかは、個人によって異なります。きっちりと筋トレをして汗を流すことが好きであればジムへ、家事の合間などにできる簡単なトレーニングが合っているなら家トレがおすすめです。料金が安く手軽に通えるコンビニジムもありますので、自分に合う方法はどれか、いろいろ試してみましょう。
合い言葉は「やるか、すぐやるか」
年齢とともに、体は衰えていきますが、体づくりは何歳からでも効果があることがわかっています。筋トレを続けることで、体がよく動いた「あの頃の自分」を超えることも可能です。
ただし、トレーニング方法には注意しましょう。私はよく「筋肉は裏切らない」と言っていますが、がむしゃらにやればいいということではありません。適切にトレーニングをしなければ労力の割に効果は出ないので、正しい筋トレ方法を調べましょう。
自分で調べるのが苦手なら、トレーナーに個別に指導をしてもらえる「パーソナルトレーニング」ができるジムもあります。詳しくは後半で解説をします。
筋トレをしようかどうか悩んだら、考える前に動きましょう。合い言葉は「やるか、すぐやるか」です!
トレーニング施設別! メリット・デメリット
「筋トレをはじめたいけど、どんなトレーニングをしたらいいの?」という人は多いはず。サポートしてくれるスタッフがいる施設もあるので、自分に合ったものを見つけましょう。
【自宅】
・メリット:移動時間がかからない。すぐにできる
・デメリット:本格的な機材は用意しづらい。1人では甘えてしまい、習慣化が難しい
\いつでもできてコスパ最強!/
お金も移動時間もかからない、最強のコスパ・タイパ施設です。トレーニング方法は書籍やSNSなどで調べられます。
器具を使わない腕立て伏せなどのトレーニングから、ダンベルなどの器具を使ったものまで幅広く行なえます。1人でも計画を立ててコツコツ続けられる人におすすめです。
【ジム(民間)】
・メリット:トレーニング方法に迷ったら相談できる。トレーニング仲間ができる
・デメリット:ジムスタッフとの相性が合わないこともある。移動時間や、ジム会費がかかる
\トレーニングのサポートをしてもらえる/
スタッフがいる場合が多いので、設備の使い方やトレーニングメニューの相談ができます。なかには個人的に専門のトレーナーの指導を受ける「パーソナルトレーニング」ができる施設もあります。
パーソナルトレーニングはそれなりに高額。「元を取らないともったいない」と考え、筋トレを続ける強い動機になるので、サボりがちな人におすすめです。
【ジム(公共)】
・メリット:場所によっては機材が充実している。施設利用費がとても安価
・デメリット:閉館時間が早い場合が多い。民間に比べて施設のきれいさ、機材の質が劣ることがある
\民間よりも安くジムの設備が使える!/
非常に安価で施設を使えるのが圧倒的なメリットです。1回、数百円程度で利用できます。シャワーなどの設備やマシン、器具の充実度は民間に劣ることが多いですが、施設によっては非常にきれいで充実したところもあります。深夜まで開館しているところはまずありません。早い時間帯に予定を空けられる人におすすめです。
【コンビニジム】
・メリット:生活リズムに合わせやすい。従来のジムと比べて会費が安い
・デメリット:通常のジムより狭く、設備も限られている。スタッフが不在のため、人的サービスは受けられない
\気軽に立ち寄ることができる/
チョコザップなどで話題のコンビニジムのメリットは、手ぶらで気軽に立ち寄り、靴や服を替えず運動できること。筋トレは部位別に行なうものなので、大汗をかかずにできます。そのため入店して5秒後には筋トレが始められます。
基本的に24時間営業。仕事帰りなどに5〜10分程立ち寄るなど、簡単なトレーニングの習慣化に向いています。
【公園】
メリット:自宅ではできないトレーニングが可能。お金がかからない
デメリット:屋外なのでその日の天候に左右される。夏暑く、冬寒い
\家トレにプラス! 公園で引く力を鍛える/
遊具などを使ったトレーニングができます。とくに鉄棒を使った「懸垂」トレーニングは、自宅ではなかなかできない「引く」力を鍛えることが可能です。開放的でいつでも利用可能です。しかし、空調設備があるジムなどと比べると、季節や天候に左右されてしまうため、気持ちよく運動できる時期は限られています。
挫折しない筋トレのコツ!
どうやったら挫折せずに筋トレを続けることができるのか、3つのコツを紹介します。
コツ1:サードプレイスをつくる
サードプレイスとは、自宅と、学校、職場といった場所以外で、「居心地がいい」と思える第三の場所のことです。自宅で行なうことが苦手なら、筋トレを行なう場所をサードプレイスにしましょう。ジムで行なう場合は、そこに行けば会える、いっしょにトレーニングができる仲間やコミュニティをつくると、長続きしやすくなります。
コツ2:鏡を見ながらトレーニング
ジムでも家トレでも、鏡を見るのはおすすめです。筋トレ後は、筋肉が一時的に大きくなる「パンプアップ」が起こり、少しイイ体になります。パンプアップは30分ほどで引きますが、一時的にでもイイ体になればテンションはあがります。筋トレを続けていれば数カ月後にはパンプアップした時くらいの体つきになりますよ。
コツ3:ライフスタイルに合わせる
スケジュール管理が得意な人は、「月水金の21時からトレーニングをする」などと決めておくこともおすすめです。自分で管理できなけれなパーソナルトレーニングを受けるなどして強制的に予定を組み込むのも手です。
生活リズムが不規則なら24時間営業のジムやコンビニジムの利用が向いているかもしれません。自分に合った方法を見つけましょう。
【谷本道哉(たにもと・みちや)】
順天堂大学大学院 先任准教授。2006年、東京大学大学院総合文化研究科修了。専門は身体運動科学、筋生理学。NHK「みんなで筋肉体操」や「おはSPO×筋肉体操」では、筋トレメニューの作成と指導を担当する「筋肉指導」としてもおなじみ。『みんなで筋肉体操語録』(日経BP)など著書多数。