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プロが教える「相手に好かれる聴き方」 会話が止まりそうになったらどうする?

山根洋士(「メンタルノイズ」カウンセラー)

2026年05月22日 公開

何を返せばいいか迷って、会話がぎこちなくなってしまう...そんな場面で、じつはとてもシンプルな解決策があります。特別な話術も、気の利いたひと言も必要ありません。相手の言葉や仕草をそっとマネするだけで、会話は自然につながっていきます。その方法について、書籍『聴く技術 あなたの会話が今日から変わる』より解説します。

※本稿は、山根洋士著『聴く技術 あなたの会話が今日から変わる』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

マネするだけで会話がつながる

次の何の変哲もない会話、あなたならどう返すでしょうか。

「最近、メガネを変えたんだよね」

「 」

回答は無数にあります。「気づいてたよ! いいよね」と返す人もいれば、「そういえば! どこで買ったの?」と聞く人もいるでしょう。

ふつうに会話が続くのなら問題ないですが、困るのは、どう返そうかパッと出てこないとき。そんなときは「ミミッキング」を使いましょう。気の利いた返しを考えたり、必死に話題を広げたりしなくても、会話をつなげるテクニックです。しかも、相手があなたに好感さえ覚えてくれる、一石二鳥の返しです。例えばこうなります。

 

「最近、メガネを変えたんだよね」
「そうなんだ、メガネ変えたんだ」
「ちょっと老眼が始まっちゃってさ......」

 

「昨日、田舎の母から電話があったんですよ」
「そうなんですね。お母さんから電話ですか」
「うちの母は週末になると、よく電話をかけてくるんですけど......」

 

ミミッキングはミミック(模倣)するということ。話し手が使った言葉をそのまま拾って使うことで、相手はあなたが「自分の話を聴いてくれている」と安心して、話を続けることができます。

 

話が止まりそうなら5W1Hでつなぐ

相手があまり積極的に話さないタイプの場合は、「ミミッキング」+「5W1H」で会話をつなぎましょう。

「最近、メガネを変えたんだよね」
「そうなんだ、メガネ変えたんだ。どうして変えたの?」

ポイントは相手に話してもらうこと。ここで話を盛り上げようと「私も変えようと思っててさ」などと自分の話をするケースもあると思いますが、安心して相手に話してもらうには「ミミッキング」+「5W1H」が向いています。

それと1つ注意点。相手の話がひと区切りつくタイミングで使うこと。話の続きがあるのに、いちいちミミッキングされると、かえって話しにくくなってしまいます。

 

「ミラーリング」 相手に好かれる聴き方

・相手の姿勢や仕草をマネする

相手に安心感を与える方法としては、「ミラーリング効果」を利用する方法もあります。

ミラーリング効果とは、自分と相手が同じような表情や動作をするときに、好意や信頼感がアップする効果です。会話しているときに簡単にできるのは、表情や仕草、姿勢を見たままマネること。

例えばこんなことです。

相手がお茶を飲んだら自分も飲む。相手が前かがみで話していたら、自分も前かがみになって聴く。相手が両手をテーブルの上に置いていたら、自分も両手をテーブルの上に置く。相手が首をかしげたら、自分も首をかしげる......。

相手の姿勢や仕草を、そのままマネするだけで、相手に安心感を与えられます。

人の話を聴くときは笑顔でという話もありますが、表情をつくるのはなかなか難しいものです。それよりは、姿勢や仕草を合わせるほうがはるかに簡単です。

 

・声のトーンや話のリズムを合わせる

姿勢や仕草をマネるよりは少し難しいですが、声のトーンや話すスピード、リズムを合わせることも効果的です。相手が物静かなトーンで話しているなら、自分も静かに話す。

相手がゆっくり話しているなら、自分も同じくらいのスピードで話す。要するに、呼吸を合わせるといった具合です。聴く技術が身についていないと、どうしても頭が「どう話そう」「何を話そう」でいっぱいになってしまいます。そうすると相手を観察する余裕もなくなり、話をちゃんと聴けないし、自分のペースやトーンで話してしまいがちです。

営業で商品を売らなければならないときなど、要注意です。資料に書いてあることを懸命に話しているのに、何となく相手が退屈そうなとき、不安になりますよね。余計に焦ってしまうかもしれませんが、一度相手の話し方に目と耳を傾けてみてください。ちょっと話すスピードを落としたり、トーンを落としたりするだけで、ガラリと空気が変わることがあります。

 

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