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自分が何者か、運命の数字が解き明かす? 「数秘術」の計算法

水谷奏音(フォーチュンカウンセラー)

2024年02月21日 公開 2024年12月16日 更新

「数秘術」という言葉を耳にしたことがあっても、その歴史や数字の計算方法は知らない、という方は多いのではないでしょうか。本稿では、水谷奏音さんが数秘術の基本知識を教えます。

※本稿は、水谷奏音『数秘術×パワーストーン〜願望実現の最強ツール〜』(説話社)の一部を再編集したものです。

 

数秘術(モダン・ヌメロロジー)ってなに?

数秘術は英語でnumerology(ヌメロロジー)といい、numero(数)とlogy(学)が組み合わさった言葉になります。

「数にはそれぞれのエネルギーが存在する」というのが、数秘術の基本の概念です。数秘術では、わたしたち人間を含めた宇宙のすべてのものが、数の影響を受けていると考えています。

とはいえ、複雑な計算などは必要なく、ある一定の簡単な法則に基づきながら、自分が生まれた日と、与えられた名前から、自分に縁のある数を割り出していきます。そこで出た数を読み解くことによって、「性質」や「役割」、「運勢の流れ」はもちろん、自分の「強み」や「周りからの印象」などがわかる占術です。

「自分とは何者か」ということを、数によって解き明かすことにより、「人生を豊かにしていく」占術だともいえるでしょう。

数秘術の原点は、今からおよそ2600年前の古代ギリシャの哲学者であり、数学者でもあったピュタゴラスまでさかのぼるといわれています。

「宇宙のすべては数の法則に従う」という思想があり、文字と数が対応しているという考え方や、数に特別な意味があるという発想は、この当時から始まっています。のちに、ユダヤ教のカバラと呼ばれる聖書解読のテクニックとしても用いられてきました。

とはいえ、現在の数秘術で用いられている数の意味や、計算方法などとの共通点は少なく、いわゆる「占術」として、日本で広く知られている現代の数秘術は「モダン・ヌメロロジー」といわれており、このベースは、ミセス・L・ダウ・バリエッタという女性が考案したものになります。

バリエッタはアメリカ人で、1847年生まれです。アメリカでは、19世紀後半から20 世紀初頭にかけて「メタフィジカル・ムーブメント」が起こっていました。このムーブメントのひとつに「ニューソート」という思想があります。

ニューソートは、いわゆる「スピリチュアル」と呼ばれるものの源流のひとつです。これがバリエッタの数秘術誕生の背景に関係していると考えられます。

その「ニューソート」をもう少し掘り下げてみましょう。なぜなら、この思想こそ、数秘術が「願望実現の最強ツール」となり得る発想の大元といっても過言ではないからです。

ニューソートには、「心のあり方」を変えることが、「望む現実を創っていく」という発想があります。自分の運命は決して生まれながらに決まっているものではなく、「自分の手でよりよいものに変えていけるんだ」という発想です。

それまでは、自分の運命は生まれたときに決まっているという決定論が主流でした。でもそこに新しい思考を取り入れることを提唱したのです。まさしく現代でいえる「引き寄せ」の発想の誕生だといえるでしょう。

当時の世界観には、この宇宙が「目に見えない霊的な領域」と「目に見える物質的な領域」の2つに大きく分けられているという前提もあります。バリエッタは、その「目に見えない霊的な領域」につながる媒体として「数」を用いました。

「生まれたときに与えられた自分の数」を知り、その数を通して霊的な領域につながることによって「人生が豊かになっていく」と考えたのです。それが、「心の健康」につながるとも思っていました。

占いにはたくさんの種類の占術があります。どの占いにも素晴らしい価値がありますし、決定論的な要素も占いの魅力のひとつになっているといえるかもしれません。

ただ、こうした背景のもとに創られたバリエッタの提唱する数秘術には、その占い特有の決定論的な発想が最初からありません。ここがほかの占いとの決定的な違いだといえます。そしてその発想こそ、数秘術が「願望実現の最強ツール」となり得る大きな要因だといえるでしょう。

 

数秘術で扱う「数」について

数秘術では1~9の自然数を「数の基本」とする考え方があり、2桁以上の数を1~9の数字へ「還元する」というルールがあります。この、1~9までの数字を「ルート・ナンバー」と呼びます。

ただし、数秘術には「マスター・ナンバー」 と呼ばれる数があり、11、22、33の数に関しては、そのまま用いるというルールになっています。

占術家によって扱う「マスター・ナンバー」の数は異なりますが、多くの数秘術師が11、22、33というゾロ目の3種の数を採用しており、本稿でも、1~9の「ルート・ナンバー」に加え、11、22、33の「マスター・ナンバー」を取り入れています。「マスター・ナンバー」には、目に見えないスピリチュアルな学びがあるとされています。

 

コア・ナンバーズについて

数秘術には「コア・ナンバーズ」と呼ばれる数が、複数存在します。占術家によって扱うナンバーは異なりますが、メインとなる数は「ライフ・パス・ナンバー」と呼ばれます。

そのほかにも「ディスティニー・ナンバー」「ソウル・ナンバー」「パーソナリティー・ナンバー」「バースデー・ナンバー」と呼ばれるナンバーがあり、「ライフ・パス・ナンバー」と合わせて、この5つが代表的な「コア・ナンバーズ」といえるでしょう。それぞれのナンバーは、次のような意味を持っています。

【ライフ・パス・ナンバー】
数秘術で扱うメインの数。人生で通る道筋を表し、その人の性質や、どんな才能を持っているかを表す重要な数。

【ディスティニー・ナンバー】
持って生まれた使命、この世で果たすべき役割、または人生の目的などを表す数。

【ソウル・ナンバー】
本音、魂が求める本能的な欲求、潜在意識などを表す数。

【パーソナリティー・ナンバー】
自分の印象、周りからどう見られているかを表す数。

【バースデー・ナンバー】
自分の強みや武器を表す数。ライフ・パス・ナンバーを補佐する数ともいわれる。

 

ライフ・パス・ナンバーについて

「ライフ・パス・ナンバー」は、すでに触れたように、「コア・ナンバーズ」の中でもメインとなる重要な数です。持って生まれた性質や思考、個人の行動パターンや価値観などが大きく反映されるといわれており、人生で通る道筋を表す数といえます。

いわば、「生き方」を教えてくれる数ともいえますから、自分を深く理解するためには、この数をしっかり知る必要があるでしょう。

「ライフ・パス・ナンバー」を掘り下げていくと、自分の才能をどうしたら伸ばしていけるのか、また、どんなパートナーが合うのかなど、自身の恋愛観を知る手がかりをつかむこともできます。

 

ライフ・パス・ナンバーの求め方

・「生年月日」をもとに算出します。生年月日を構成している数字をすべて1桁に分解して、それらをすべて加算します。加算した合計が2桁になる場合は、さらに1桁に分解して加算していきます。

・ただし、11、22、33 の数(マスター・ナンバー)になった場合は、1桁に還元せずにそのまま「ライフ・パス・ナンバー」とします。

例)1999年12月28日生まれの人の場合
①構成しているすべての数字を1桁に分解します。
 19991228
②すべて加算します。
 1+9+9+9+1+2+2+8= 41
③加算した合計を1桁の数か、11、22、33 になるまで分解して
加算します。
 41 →4+1= 5
 →ライフ・パス・ナンバー5

例)合計が47 になった場合 

① 47 を1桁の数字に分解します。
 47 →4、7
② それらを加算します。
 4+7= 11
 →ライフ・パス・ナンバー11 となり、そのまま使用します。

<実際に生まれた日と、戸籍上の誕生日が違う場合の考え方>
実際に生まれた日をベースに計算するのが、基本的な考え方です。けれども、戸籍上の誕生日を日常で使っており、自分や家族、周囲の人たちも、すべて戸籍上の誕生日で認識している場合は、戸籍上の誕生日で算出してもかまいません。気になる方は、両方の数を出して見比べ、自分がしっくりくるほうの数を選んでもよいでしょう。

 

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