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今の職場がもう無理...会社を辞めずに「理想的な仕事」が見つかる2つのステップ

安廣重伸(天職コンサルタント)

2024年07月12日 公開 2024年12月16日 更新

自分にとって天職になり得るような職業を見つけたら、実際にその仕事に就くために2つの準備に取り組んでみましょう。本稿では、書籍『今すぐ会社を辞めたい人の天職診断』より、天職コンサルタントの安廣重伸さんが語る「天職に就くための準備」について紹介します。

※本稿は、安廣重伸著『今すぐ会社を辞めたい人の天職診断 パーソナルタイプから導く隠れた才能の見つけ方』(KADOKAWA)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

天職に就くために行いたい2つのこと

天職に就くためには、2つの準備が必要です。

【天職に就くための準備】
①「ロールモデル・コーチ・チームメイト」を見つける
②天職に就くための就活と離職のポイントを知る

特に重要なのが①の「ロールモデル・コーチ・チームメイトを見つける」ことです。「自分の天職」でも、その世界に飛び込んでみたら「何か違う」ということは起こります。そうならないためにも、しっかり手順を踏みましょう。

 

「ロールモデル・コーチ・チームメイト」を見つける

天職となり得る職業が絞れたら、「ロールモデル・コーチ・チームメイト」を見つけましょう。あなたの天職への道を後押ししてくれる「仲間の力」を借りて、天職に関する情報を収集したり、相談に乗ってもらったりします。

なぜ、1人ではなく「仲間」と一緒に行動すべきなのでしょうか。それは、仲間がいることで、天職に関する「情報」や、就職・副業(起業)するための「ノウハウ」が格段に集まりやすくなり、天職への就職率が大幅にアップするからです。

自分1人だけでは、得られる情報の量や質が、どうしても限られてしまいます。その結果、天職に就ける確率はダウンしてしまいます。仲間という「環境の力」を借りることで、難所を突破しようというのが、ここでのポイントです。まずは、ロールモデル、コーチ、チームメイトの役割について、理解しましょう。

【天職に就くために必要な3人のサポーター】
・ロールモデル:天職で活躍している人
・コーチ:天職への就職・起業をサポートする指導者
・チームメイト:自分と同じ天職を目指して、ともに頑張る仲間

もう少し詳しく説明します。たとえば、あなたが「経営者」を目指すとしましょう。その場合、次に挙げるようなロールモデル、コーチ、チームメイトを見つけてみてください。これらの存在との関わりを深めることで、天職に関する情報やノウハウが集まり、天職への就職率や副業(起業)の成功率がグンと高まります。

【例 「経営者」を目指す場合】
・ロールモデル:スティーブ・ジョブズ(憧れの存在、目標とする存在)
・コーチ:経営コンサルタント(具体的に相談できる人)
・チームメイト:経営塾の先輩・同期・後輩(励まし合える人)

それぞれとの関わり方には、いくつかのポイントがあります。

 

●ロールモデル

ロールモデルは、あなたが目指す天職に実際に就いて活躍している(していた)人であり、「自分が目指すべき方向性を示してくれる存在」でもあります。将来、自分はどんなふうに活躍したいのか、どんな人物になりたいのかのビジョンについて、ヒントを与えてくれる存在というわけです。

ロールモデルを見つけたら、その人に対して「憧れている部分」を、3つほどピックアップしてください。そうすることで「自分が将来、どうなりたいのか」のビジョンが明確になり、ブレずに天職探しに邁進できます。

【ロールモデルに憧れている部分(「経営者」を目指す場合)】
・発想力(常識を覆す、ユニークさ) 
・経営手腕
・プレゼン力

 

●コーチ

コーチは、「天職」への就職をサポートする指導者です。天職に就くためにやるべきこと、身に付けるべきことなどを教え、就職や起業まで導くキーパーソンです。

ポイントは、ロールモデルに近付くための知識や経験のある「専門家」を探すことです。たとえば、あなたが経営者を目指していて「プレゼン力」をみがきたい場合、プレゼン力に定評のあるコーチに指導を仰ぐという具合です。

このとき、いきなり報酬を支払うのではなく、まずは動画やブログなど、無料で情報を得られるメディアで、その人物の価値観や人となりについて情報収集します。

続いて、本やオンラインコミュニティなど、低価格の商品やサービスを通じて、自分の目標達成に必要なコーチかどうかを見極めてください。

必要と感じたコーチには、個別指導やグループでの指導を申し込みましょう。そして、「エントリーシートの添削」や「面接練習」「開業準備」など、天職に関わるサポートを受けてください。
最初から「この人だ!」と思えるようなコーチに出会える確率は高くありません。多少失敗しながらでもいいので、気になったコーチがいたら指導を仰いでみるチャレンジ精神が大切です。

 

●チームメイト

チームメイトは、自分と同じ天職を目指して、ともに頑張る仲間です。具体的なアドバイスを求めるというよりは、自分が得た知識や経験、喜びや挫折などの感情を共有する仲間のような存在です。「同僚」や「先輩」、自分が指導する「後輩」がいるとベストです。

天職への道には困難が付きものですが、チームメイトがいることでモチベーションの維持につながります。うまくいかないときの「ガス抜き」もできます。チームメイトは、天職への道において「なくてはならない存在」と言えるでしょう。 

ロールモデル、コーチ、チームメイト。それぞれの役割について理解できましたでしょうか。天職に就くための道を1人だけで進むのは簡単ではありません。迷わずに道を突き進めるよう、サポートしてくれる存在が必要です。自己流ではなく、仲間と一緒に専門家の指導を仰ぎながら、天職を目指したほうが圧倒的に効率的です。

そのために、まずはいくつかのコミュニティに参加してみるのがおすすめです。自分の肌に合ったコミュニティを見つけて、最短距離で天職と出会いましょう。

 

【就職活動の方法】
・小さな副業から始める
・パートやアルバイトから始める
・「クラウドワークス」や「ココナラ」などの仕事マッチングサイトを使う
・求人サイトや転職サイトに登録して、気になる仕事に応募する
・企業の採用サイトに直接応募する
・転職エージェントに仕事を紹介してもらう
・転職フェアに参加する
・天職で活躍している人に、仕事を紹介してもらう
・企業のリファラル採用(知人からの紹介)枠に応募する

 

天職への道はスモールステップ!「副業」から始める

天職に就くには、様々な方法がありますが、最もおすすめなのは、今の仕事を続けつつ「副業」として小さく始めてみることです。自分では「天職にできそうだ」と思える職業でも、実際に足を踏み入れてみると「違った」というケースもあるからです。

特に、パートナーやお子さんがいる場合には、多少慎重になってもよいと思います。言うまでもないことですが、生きていくためにはお金が必要だからです。まずは報酬を気にせず、本業のかたわら、テスト的に働いてみましょう。そうすると、本当に自分に合った天職かどうかが見えてきます。

副業禁止の会社で働いている方は、「副業を許可してもよい」と会社側が思えるような交渉をしてみるのがおすすめです。たとえば「社会貢献につながる事業」のアピールや「本業に支障をきたさないことを約束する」などです。あなたの前向きな気持ちを知れば、副業を許可してくれるかもしれません。ぜひ、試してみてください。

それでも難しい場合は、一度副業が認められている職場に転職するのも1つの手です。職場を選ぶ基準として、天職に近い職種であることが理想ではありますが、副業ができることを考えれば、最低限の生活費が稼げることを優先しましょう。

天職に就くまでの間、「副業が禁止でできない」「時間がない」「お金がない」「資格がない」「スキルがない」など、障壁になることはたくさん出てきます。すべての条件が理想的に揃うことはほとんどありません。あなたができることからでよいので、少しずつ行動に移していきましょう。

副業として働く場合、必ずしも数年単位の「お試し期間」は必要ではありません。「石の上にも三年」ということわざがありますが、一般的な職業であれば、3~6カ月も働けば、その仕事の魅力と難しさが理解できます。6カ月以内を目安に、その世界に飛び込むかどうかのジャッジをしてみてください。

そうした中で、強い没入感や「楽しい!」と感じる瞬間があるならば、その仕事を続けてみてください。これまでのコンサル経験上、1~3種類ほどの副業を経験すれば、自分の天職が見えてくるケースがほとんどです。

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