60歳からのストレス対策 愚痴をやめて毎日を軽やかに生きる
2025年09月16日 公開
年齢を重ねると、今までのように無理が利かなくなり、些細なことで心身の不調を感じることはありませんか?
真面目で頑張り屋な方ほど気づかないうちにストレスを溜め込んでしまうものです。
この記事では、60歳からの「頑張ることをやめ、心穏やかに生きるためのヒント」をお届けします。ネガティブな感情に心を振り回されることなく、ご機嫌な笑顔で毎日を過ごすための、ストレスとの新しい付き合い方を探してみましょう。
※本稿は『変化を愉しむ 60歳からの気品のルール』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を一部抜粋・編集したものです。
心身のストレスを取り除く
若さと体力があるうちは、多少のストレスなら跳ね除け、すぐ回復しました。
年齢を重ね、心身の変化が著しい今は、ネガティブなストレスを今までのように精神的な強さで耐えるのをやめて、緩やかに受け流せるように変更します。
気づかないうちに、少しずつ身体は変化します。
身体の変化はできるだけ緩やかなほうが、優しい美しさに変える余裕が持てます。
社会問題との付き合い方
テレビやネット、新聞などで目にするニュースも、気づかないうちにストレスになっています。
国と国の争い、天災、公害や薬害、SDGs、人種差別、ジェンダー関連の社会問題など、個人では解決できない問題ですから、何かしたいけれどできないという気持ちがストレスになりやすいのです。
他人事になるのも、自分事にしすぎるのも良くありません。
冷静に受け止め、自分の可能な範囲でできることを見極めましょう。
たとえばジェンダーの問題を知ったら、自分の心の中でマイノリティに対する差別の気持ちがないかどうか確認しておきたいものです。
災害の予測については、不安、緊張、焦りを抑え、いざその場面に直面したら行動できるように、準備をしておくことが大事です。
先々の不安で心を疲れさせない
先々の不安は大きなストレスです。
経済的不安や身体の不調、家族のことなど、考え始めればキリがありません。
中途半端に気がかりにしていることが、ストレスを溜めます。
責任と覚悟を持つ範囲を決めておくことです。
身の程に合った責任と覚悟、つまり、自分が責任の取れる範囲を明確にし、今できることは行動に移し、解決したいものです。
大切なのは、自分の苛立ちを他者にぶつけないことです。
人のせいでも自分のせいでもないこと、将来起こるかどうかわからない不確かなことで、心を疲れさせないことです。
愚痴を言わない
自分が言ってしまいそうな愚痴は人に聞かせないようにノートに書いて、忘れてしまいます。
面倒だとか、うまくいかない、たいへんだとか、忙しいとか、効果がないなどの愚痴や不満は、ポジティブな人は思っても口には出しません。
親しい人に「あなただけに愚痴を言わせて」などと言いますが、これも癖になるものです。それに愚痴は聞く人をつらくさせます。
他者から聞かされる愚痴には深入りせず、聞き流して忘れてしまいます。
悪いニュースはできるだけ見聞きしないようにして、話題から外しましょう。
見聞きしたとしても切り分けて、話題にしません。
無理にポジティブになろうとするより、まずはネガティブにならないようにすればよいのです。
ご機嫌な振る舞い
ストレスを寄せ付けない振る舞いをしましょう。
姿勢を良くし、動作を柔らかにゆったり美しく、そして表情は穏やかに微笑みます。
相手の表情や行動の素敵なところを見つけて褒めながら微笑み、自分の元気さに満足して微笑む。楽観的でいいことを見つける天才を目指します。
微笑みは心をポジティブにします。
どこまで能天気なんだと言われるくらいにポジティブになりましょう。
悪いこと、普通にはあまり素晴らしいとは言えないことでも、その中に少しでも良いことの芽があれば、喜びましょう。
特に心に不安がある時、そのことの良い面、期待できる側面を見つけて言葉で表現できれば、それだけで不安感が消えて愉しくなります。
些細な外的環境にも注意
ストレスというと、まず人間関係など精神的なものを考えますが、強い光や耳障りな音、温度、気圧などの些細な環境の変化も、恒常的なストレスになります。
回復力があるから大丈夫とか、今まで大丈夫だったからとか、身体にかまっている時間がないなどと、無防備に身体を晒してしまうのは危険です。
我慢したり無関心にならず、自分の心身は自分で守りましょう。