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早期離職者が年々増加している...転職に向いていない人の「4つの傾向」 

川野智己(転職定着マイスター/組織づくりLABO代表)

2025年11月06日 公開

いまや転職は、多くの人が一度は経験するほど身近な選択肢となりました。しかしその一方で、転職後になかなか定着できず、再び職を変える人も少なくありません。なぜ人は転職を繰り返してしまうのか――。本稿では、転職定着マイスター・川野智己さんの解説を、書籍『転職に向いてない人がそれでも転職に成功する思考法』から紹介します。

※本稿は、川野智己著『転職に向いてない人がそれでも転職に成功する思考法』(東洋経済新報社)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

転職失敗で不幸になる落とし穴

転職したのに、またすぐ辞めてしまう─。

今、そんな"転職失敗"が、静かに、そして確実に広がりつつあります。

ビズリーチの調査によると、35~49歳で転職を経験した人のうち、前職が在籍3年未満となる「早期離職者」は
39.0%にのぼります。

特に35~39歳では、早期離職者の割合は50%に迫りました(出所:https://media.bizreach.14158/)。つまりこの年代では、一度転職した人の半数近くが3年以内にまた離職しているということです。"定着しない転職"が繰り返されているのです。

さらに別のデータでは、中小企業における転職者の離職率は、3年以内で57%に達しているという衝撃的な結果もあります。

いまや年間300万人超が転職する時代です。しかしその多くが、転職先に根を張ることなく、ふたたび職を探す状況に陥っているのです。

なぜ、こんなことになっているのでしょうか。

理由は明白です。

本来、「転職に向いていない人」が、自分の適性を見極めないまま転職してしまっているのです。

転職とは、"企業から内定をもらうこと"がゴールではありません。

新たな職場で自分の価値を発揮し、信頼を得て、長く活躍すること─それが本当の意味での「転職成功」です。安易に転職を繰り返してしまう人は、"ジョブホッパー"というレッテルを貼られ、企業からの信用を失い、やがて労働市場での価値を急激に下げてしまう恐れすらあります。

最初の1社、最初の1回の転職でつまずけば、それは将来を左右する重大な分岐点になりかねません。

転職は、武器にもなりますが、使い方を誤れば、自分自身を傷つける"刃"にもなり得るのです。

 

転職が"危ない選択"になる瞬間 あなたの中に潜む「見えないリスク」

転職を考えるとき、多くの人は希望を抱いています。

「今の会社では評価されない」
「環境を変えれば活躍できるはず」
「もっと自由に働きたい」

そんな前向きな想いが、キャリアの新たな一歩を後押しするのは、決して間違いではありません。

ですが、それだけで踏み出してしまうのは危険です。

私はこれまで、大手総合商社の教育子会社で関連会社への人材育成を展開し、その後、大手人材紹介会社(当時、業界2位)で教育研修部長を務めてきました。

人材業界の最前線で見てきたのは、履歴書では測れない"転職の地雷"でした。スキルがあっても、資格があっても、学歴があっても、「転職に向いていない人」は、ほぼ例外なく転職に失敗しているという現実です。

私は、かつて「知識やスキルがあれば、誰でも転職に成功できる」と信じていました。

でも、それは完全な誤解でした。

実際には、スキルも経歴も申し分ない人が、転職先で「すぐに辞めてしまう」「評価されない」「馴染めない」というケースが山のように存在します。

なぜか? そこには、「転職適性」という目に見えない資質が深く関係しているのです。

転職適性とは、その企業に「向いている/向いていない」という表面的な話ではなく、"自分の中にある判断軸や、考え方のクセ、人との関わり方"といった本質的な部分です。これを無視して転職をすれば、高確率でミスマッチが起きます。

 

転職に向いていない人の「4つの傾向」

スキルや肩書き、表面的なスペックに自信がある人ほど、転職市場ではつい"即戦力"としての自分に酔いやすくなります。

でも、転職先が本当に自分に合った場所かどうかは、「自分をどれだけ深く理解できているか」にかかっています。

自分の強み、価値観、働き方のスタイル、ストレス耐性─こういった"内面"を客観的に把握できていないまま転職すると、「こんなはずじゃなかった」が必ず起こります。

転職に向いていない人の特徴を、以下の4タイプに分類しています。

・自己評価がズレているタイプ
自信がなさすぎる、逆に過信している、大企業志向など、判断基準がズレている

・内面の整理不足タイプ
転職理由やキャリアの軸が曖昧。行動に一貫性がなく、ミスマッチを生みやすい

・うまく立ち回ることが苦手なタイプ
コミュニケーション力や関係構築力に難があり、組織に馴染みにくい

・優しい心が過ぎるタイプ
プレッシャーや環境の変化に弱く、新しい環境でのパフォーマンスが安定しない

これらは、実際に転職を失敗した人たちの中に、共通して見られるパターンです。そして恐ろしいのは、本人たちがその問題に気づいていないことです。

 

本当に怖いのは、「自分の適性に気づかずに転職すること」

転職は、慎重にすべきです。

なぜなら、それは人生の方向を根底から変えてしまうからです。だからこそ、知っておかなければなりません。

自分は、転職に向いているのか?  それとも、今はまだ準備不足なのか?

むしろ、自分の伸ばすべきポイント、気をつけるべきクセに"気づく"ことが目的です。

転職は、自分を磨きながら、人生をより良い方向に進めていくための手段です。そのためには、「武器」だけでは足りない。「地雷を避ける力」も同じくらい必要なのです。

 

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