「ナナナナー、ナナナナー」「ありがとうオリゴ糖」...と、独特のリズムで韻を踏むラップネタが人気のお笑いコンビ・ジョイマン(高木晋哉さん&池谷和志さん)。彼らがこのたび、一風変わったイベントを開くという。その名も「ジョイマン百人一首大会」。今回で3回目だというが、「ジョイマン百人一首」ってなに?ジョイマンのお二人にインタビューしてみました。
聞き手:PHPオンライン編集部(次重浩子)
始まりは一般の人が厚紙で作ってくれたフェイバリットな百首
【高木】「ジョイマン百人一首」は、僕たちのリズムネタを上の句と下の句に分けて、百人一首かるたみたいにしたものです。
「雨上がり 虹かかり 気づいたら 角刈り」とか「普段着 エリンギ おしゃれ着 長ネギ」とかね。下の句の札には、「きづいたら かくがり」「おしゃれぎ ながねぎ」って書いてあって、読み手が上の句から読んでいって、下の句の札をいち早く見つけた人が取る、あの百人一首と同じルールです。
このかるたの発祥はSNSだったんですよ。一般の人が厚紙を切って自作してくれて「ジョイマンで百人一首作った」ってTwitter(現・X)でつぶやいていたのを見つけて、僕がリツイートしたんです。たぶん、その人のフェイバリットな百首を選んでくれたんでしょうね。
そのことを、芸人仲間であるもう中学生さんのテレビで紹介してくれて、そこから商品化へと話が進んでいったという感じです。商品化される際には、僕が自分で百首選びました。個人名が入っているものや下ネタすぎるものは外したりして。
【池谷】それで、かるたができたので、「大会やりたいね」っていう話をして、去年の秋に1回、今年の春にもやらせてもらって、今度で3回目になります。
――やってみて、いかがでした?
【高木】盛り上がりましたねー。集まってくれた人たちが本当にジョイマンのネタが好きなんで、全部の札に笑ってくれるし。
「もう、笑っちゃって札が取れない!」みたいな感じで。4人1組でやるんですけど「このネタ好きだから取りたかったんだよね」とか、みんなで和気あいあいとおしゃべりしていて、平和な大会になったなと。
【池谷】ただ、一方ですごい強い人もいるよね。毎回優勝者は感極まって泣いてるんですよ。それだけこの大会に向けて、一生懸命憶えてきてくれてるんだ、と思って、うれしかったな。
――小倉百人一首でいうところの「蝉丸」みたいな、みんなが狙ってる人気の札とかあるんですか?
【池谷】取りたい札は各々みんな違うみたいですよ。「これ好きなんですよ」みたいに言ってくれるのがそれぞれなんで。
【高木】あ、でも下ネタ系はみんな早いですね。商品化にあたって下ネタを外したけど、うんちはギリOKにしたんですよ。「俺んち 団地 お前んち うんち」とか。
結構みんな覚えてるみたいで、取ってる札見てみたら「俺うんち系ばっかりだ!」なんて人もいましたし。
――決勝に進むと、ジョイマンさんたちと戦うそうですね。どうですか戦績は。
【高木】もうぼろ負け。僕はもちろん作成者だからネタは覚えてるんですけど、どこにどの札があるのか、覚えられないんですよ。これが百人一首の壁か!って。
マジで勝てると思ってたのに勝てなくて、「作ったの俺だぞ!」って、すごいかっこ悪いこと言って圧力かけたりしたんですけど、全然手加減してくれなくて(笑)
【池谷】「ちょ、5秒待って!」ってずるしても負けちゃうんだよね。
本物の百人一首の名人みたいな人も来ていて、「あの人有名な人じゃん!」って参加者がざわざわしてました。その人は結局決勝に行けなかったんですけど、次また来てくれたら脅威ですね。
開催するたびに参加者も増えて、会場も広くなっていって、レベルも上がっていってるんですよ。そのうち僕らいらなくなるかもしれないですね。もはや邪魔になっちゃいそう。
これまでは関東地域でしかやってないけど、このまま競技人口が増えていったら、全国規模にしたいよね。1年かけて各地で予選やってさ、勝ち抜いた人で決勝やるの。
【高木】そしたら、テレビで放送してほしいね。熱くてかっこいいテーマソングを誰かに作ってもらいたいな。
ジョイマン百人一首
観客も油断できない?
――第3回大会は、お子さん向けのイベントも別途用意されているんですよね。
【池谷】そうそう。ジョイマンのネタを知らない子どもさんも楽しめるように、みんなでできるゲームを考えているところです。この言葉の響きおもしろいね、みたいな感じで。
【高木】ジョイマンのネタは韻を踏んでるんで、お子さんには言葉の勉強になるんじゃないかな。なんていうかな、ちょっと深いことも言ってたりするし。
「スリッパ 脱ぎっぱ そして開けっぱタッパー」とか。
「僕は 貧乏 でも空にはレインボー」とか。
【池谷】......うん......。
【高木】「悲しみに あっかんべ おせんべ 八平米」
【池谷】これは「八平米ってなに?」って親子の会話になるね。
【高木】そうそう!「おとうさん、なんなの八平米って」「すごい広いんだよ。おせんべいがでっかいってことだ」「あはは!」みたいな感じで、親子の会話も広がると思う!うん。
【池谷】ゲストも豪華で、かるたの商品化につながったもう中学生さんと、クールポコ。さんが来てくれるんで、お子さんから大人まで、いろんな人に楽しんでもらえると思いますよ。
百人一首大会も毎回白熱するんです。第1回、第2回のチャンピオンの方は来られるのか、来られたら防衛するのか、あるいは新チャンピオンが生まれるのか、そこはちょっと僕もワクワクしてます。
【高木】今回、観覧だけの席もご用意したんです。ただ、油断してると「人数合わせでちょっと出てくれませんか」ってこともあるんで、そこはドキドキしながら観覧してもらいたいですね。
あとね、クールポコ。のせんちゃんさん、うちの相方と結構似てるって言われるんですよ。こんなに似てるんだっていうのをぜひ、生で見ていただきたいなって。
【池谷】え、見どころそこ!? 話題性ないだろ(笑)
【高木】これはなかなかない機会なんで、ぜひ見に来てほしいですね。
「第3回ジョイマン百人一首大会」開催概要
■日時
2025年11月15日(土)
1部:13:00開場/13:30開演/14:30終演予定
2部:15:45開場/16:30開演/18:30終演予定
■会場
ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)
〒130-0013 東京都墨田区錦糸4-15-1
■出演者
1部:ジョイマン、ひょっこりはん
2部:ジョイマン [ゲスト]もう中学生、クールポコ。
■チケット料金
●1部 ※子ども=小学生以下のお子様となります
入場券 大人1名子ども1名:前売1,500円/当日2,000円
入場券 大人1名子ども2名:前売1,500円/当日2,000円
入場券 大人1名:前売1,500円/当日2,000円
●2部
競技参加券:前売3,000円/当日3,500円
応援・観覧券:前売1,500円/当日2,000円
「第3回ジョイマン百人一首大会」の詳細は、吉本興業の公式WEBサイトをご覧ください。