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生き方

55歳で海外ひとり旅へ 「ターミナルはどこ?」乗継便で焦った空港の一幕

しょ~こ

2026年01月20日 公開

53歳からインフルエンサーとして活動を始めたしょ~こさん。Instagramでの発信や二拠点生活など、憧れをかなえるのに年齢は関係ないと考えているといいます。

著書『50代、「心地いい暮らし」は自分でさがす』では、そんな彼女が日々"実験"しながら暮らす様子が綴られています。本稿では、しょ~こさんが初めてひとりで海外旅行に挑戦した際のエピソードを紹介します。

※本稿は、しょ~こ著『50代、「心地いい暮らし」は自分でさがす』(PHP研究所)を一部抜粋・編集したものです。
※写真はイメージです。

 

55歳、ひとり海外旅始めました

初めて海外へ足を運んだのは、もう30年以上も前のこと。新婚旅行でハワイへ行き、それが人生最初で最後だと思っていました。ぼんやりと海外に憧れはあったけれど、まさか本当に行くことになろうとは。しかも、ひとりで!

だって、どうしても受けたい講座があったんです。より広く、高い視点で物事を捉えるための講義。ロジカル思考が苦手な私は、知るだけで、思考の幅が広がっていくはず─。だけどニューヨークって何時間かかるの?

飛行機のチケットってどこで取るんだろう。そもそも英語話せないけど大丈夫なのか? さまざまな不安が押し寄せるのに負けじと、参加ボタンをポチッと押してしまいました。

何かを始めたいときって勇気が必要です。だから迷う。ずっと迷って行動できずに、人生が終わってしまうこともあり得る。そう考えると、どこかの時点で「決める」しかないのです。何か行動を起こしたいけど起こせない、というときに私がやるのは「先に決めちゃう」こと。いろいろ障害はあるけど、先に、行くと「決める」。そうやって肚をくくって動くと、不思議なことになんとかなるものです。

今回のニューヨークも自分にとってかなりハードルは高かったけど、一方でワクワクしていました。55歳で初めてのひとり海外旅!

新しいことや、やったことがないことにチャレンジするのってお腹がモゾモゾしちゃう。

さて、まずはとっくの昔に失効したパスポートを取得しなければ。必要なものは戸籍謄本とパスポート用の顔写真。日本人のパスポート保有率はたった17.5%なんだそう(外務省2024)。でも実際にパスポートセンターに行ってみると結構混んでいるぞ。

1時間以上かかって申請ができたときは、うれしくて、お祝いがてら隣のカフェでフルーツ大盛りのパフェを食べちゃいました。あとは指定の日以降に取りに行けばいいとのこと(受け取りまでに2週間ぐらいかかったので要注意)。

日本のパスポートはビザなしで渡航できる国と地域が190カ国以上もあるんだそう。これは世界でもトップレベルって知っていました?実は私たち、とっても恵まれた国に生まれているんです。この権利があるのに、使わないなんてもったいない。行きたくても自国から外国に旅行さえ行けない人がいるんですから。

偉そうに語っていますが、私もこんな情報、実際に旅を始めるまで知りませんでした。考えてみれば、日常ってなんとなくルーティンになりがち。同じ場所で仕事して、同じ電車に乗って、同じスーパーで買い物して。同じ生活をしていれば、情報も同じものでしかない。そりゃあ、人生に変化は起こりにくいですよね。

思い切って勇気を出して、55歳にしてひとりでニューヨークに行ってみた。すると目にするのもの、耳に飛び込んでくる情報、ぜんぶが新しいものだらけです。「世界から見た日本」を自然と意識するようになってきました。

あとで面白いことに気づきました。初めてのニューヨークから数年後、久しぶりに次男に会ったらこんなことを言っていたんです。「お母さん、昔からニューヨークに行きたいってよく言ってたやん。あんたは男やから行きやすくていいな〜って言ってた」

そういえば子どもたちが小さいころ、ニューヨークに憧れて、現地の様子がリアルタイムで見られるストリートビューカメラをネットで見ていた時期があったなと。そんなことすっかり忘れてた!

男性だから行きやすい、女性は危険。狭い世界の情報だけで、そんな風に思い込んでいた自分にも驚きました。え、女性でも行けるやん。もちろん危険なエリアには足を向けないとか、スリに気をつけるなどの注意はマスト。だけど行こうと思えばどこへだって行けるのです。

当時は子どもが小さかったし、お金もなかったから仕方ない面はあったにせよ、でも、過去の自分はちゃんと情報に触れに行っていたんだな。いろんな状況の人がいるから、今すぐには動けない人も多いかもしれないけど、今がタイミングじゃないだけ。あきらめずに狭い世界から飛び出せるよう、ストリートビューでも見ながら爪を磨いておこうじゃありませんか。

さて私はといえば、ニューヨークを皮切りに、その後、月1回は海外に行くというチャレンジを始めました。身体が健康で動けるうちに、世界のいろんな場所を見ておきたいという好奇心と、何か新しくやりたいことが見つかるかもという期待を持って。少し無理してでもチャレンジすることが今の自分には必要かもしれないと思ったのでした。

 

失敗だらけのトランジット

初めての空港に降り立った瞬間のことはなぜか記憶に残ります。

ニューヨークの甘い香りとピリッとした緊張感。フィンランドのキンと冷えた空気と深夜の不安。クアラルンプールのむわっとした熱気と嗅いだことのないスパイスみたいな匂い。私だけかもしれないけど、その国との相性みたいなものは、降り立った瞬間にわかる気がします。「あ、この国はなんか好き」というような謎の肌感があって、その印象はあながち間違っていないから不思議です。

そして世界を旅するまで知らなかったのが、国や街によって空港の規模や雰囲気がまったく違うということ。世界は広い。考えてみれば当たり前のことだけど、そんなことすら自分でやってみないと知る機会さえないんです。

特にその違いを実感させられたのは、乗り継ぎ便を利用したときでした。

直行便の場合、入国ゲートや荷物チェックをし、荷物を受け取るところまでクリアできたら、あとはタクシーを手配して宿まで乗っていけばいい。だけど乗り継ぎする場合は、いったん空港の外に出るのか、あるいは中で過ごすのかを選んで、適切な窓口にたどり着かないといけません。

最初はそれがわからなくて右往左往。外には出ず、空港内で待機したいのに出国カードを書く列に並んでいたり、乗り継ぎの場所がわからなくてひたすらさまよったり。そのうち気づいたのが、イラストのサインです。飛行機から飛行機へ矢印が描かれているのが乗り継ぎの印だ!

子どもでも見てわかるユニバーサルサインはすごいですね。目印を知ってからは、それを頼みに目を凝らすようになりました。

それでも迷ってしまうことがあります。フランスのシャルル・ド・ゴール空港では、降り立ったターミナルと別のターミナルに移動する必要があったんです。時間にはまだゆとりがあったけど、間に合わなかったらどうしようとハラハラしながら、スーツを着たジェントルマンな職員さんに「エクスキューズミー!」とヘルプをお願いしました(もちろんこのあとは翻訳した)。

「OK、マダム。ノープロブレム」と安心させてくれて、ターミナルを移動するためのバスに乗ること、乗り場は2階にあることなどを教えてくれました。そりゃあ自力ではわからんわ。聞いてよかった!

そうなんです。わからないときは誰かに聞くのが一番早い。インフォメーションカウンターもあちこちにあるし、歩いているCAさんでもいい。職員っぽい人や関係者など、誰かに聞けば教えてくれます。

さらに混乱することに、乗り継ぎの窓口が設けられていない空港もあるんです。ドイツのフランクフルト国際空港がまさにそれで、搭乗ゲートまで直接行ってから荷物&パスポートチェックを行うというパターンでした。「そんなんわからん!」ですよね。乗り継ぎはどこ!?と焦りました。最終的に搭乗するルフトハンザ航空のサービスカウンターを見つけて、事なきを得ました。

ドバイ国際空港では、搭乗口もチェックした上で5時間のトランジットタイムを楽しんでいたら、搭乗の30分ぐらい前になって急にゲートが変更!あれは慌てたなぁ。走って間に合いました。

そんなことはしょっちゅうだから、油断せず乗り継ぎの時間はゆとりを持って計画するようになりました。今はまだ乗り継ぎに失敗したことはないけれど、そのうち何かやらかしそうです。そうなったら経験談としてシェアして、誰かのお役に立てられればと思います。

なお、それでも心配な人は、事前にブログやYouTube で調べておきましょう。

 

著者紹介

しょ~こ

インフルエンサー

1967年京都生まれの京都育ち。高校を卒業しOLを経て結婚。専業主婦からヤクルトの販売、広告代理店勤務を経てフリーライターとなり、主にインテリア雑誌で活動する。40歳でシングルに。コロナ禍を機に京都の自宅の片づけを断行し、Instagramで発信したところフォロワーが急増(22.9万人、2025年10月現在)。53歳からInstagram のインフルエンサーとして活動中。著書に『不要なものを手放して、50代からは身軽に暮らす 自分、おかえり!』(主婦の友社)、『55歳、小さなひとり暮らし〜ワクワク、身軽に、気の向く方へ』(大和書房)がある。

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