「いっそバレたほうがラク...」そんな後ろめたい気持ちを抱えた経験はありませんか?夏休みの宿題をズル休みしようと「いんちき薬」に頼ったのび太。彼が最後にたどり着いたのは「叱られたほうがさっぱりする」という意外な本音でした。後味の悪い関係をすっきり清算する、大人と子どもの処方箋をお届けします。
※本稿は、横山泰行著『ポケット版「のび太」が教えてくれたこと』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
のび太も痛感!「いっそ怒られたほうがラク」という心理
ちょっとずるいことをしてしまって後味が悪い思いをしているとき、「いっそバレてしまったほうがラクになる」と感じたことはありませんか?
人は、後ろめたいことを背負っている状況に耐えられない生き物なのではないかと思います(もちろん例外もありますが)。
ウソをついているとすぐに顔や態度に現れる人は、もしかしたら心の奥底で、いつかはバレることを望んでいるのかもしれませんね。
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ドラえもんのひみつ道具「いんちき薬」にはいくつかの種類がありますが、夏休みの宿題が終わっていないのび太は、学校をズル休みしたくて「病気ごっこに使う薬」を出してもらいました。
しかし、この薬を飲んだとたん、熱を出し、大変な重病のようになり、ママが救急車を呼ぼうとする騒動になってしまいます。
さらにのび太は、違う薬を飲んで体がパンパンにふくれてしまったり、「葬式ごっこの薬」を飲んで医者から仮死状態と判断されたりして、心配したママはついにぶっ倒れてしまいました。
でも、あくまでいんちき薬なので、のび太は本当は元気です。
「ほんとにもうあんたたちときたら」
事実を知ったママから激怒され、のび太とドラえもんは大いに反省することになります。
「なまけたのが悪かったんだ。悪いことをした時には、しかられたほうがさっぱりする」
こう言いながら学校に出かける姿を見てドラえもんは、
「男らしい!がんばってうんとしかられて来いよ」
とへんな励まし方をして、のび太を送り出しました。
『小学二年生1971年9月号』小学館
「いんちき薬」
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大人はどう接する?「後腐れのない関係」を作るコツ
自分の悪事がバレて、親から一通り叱られるとほっとする。子どもの頃、私もこんな気持ちになることがありました。叱られ終わった後は日常に戻ることができるけれど、まだ悪事が見つかっていないときは、
「いつ見つかって怒られるんだろう。どんなふうに怒られるんだろう」
と気もそぞろで、落ち着くことができませんでした。
あなたにも、そんな思い出があるのではないでしょうか。
子どもが悪さをしたら、とっとと見つけてとっとと叱る。難しく考え込んだりしていないで、きちんと叱って、後腐れなく子どもと接する。これが親にとっても子どもにとっても、気持ちのいい方法なのかもしれません。
大人が子どもに接する場合はこれでもいいとは思いますが、大人が自分と同い年くらいの大人に接する場合は、なかなか難しいものがありますよね。
大人になれば、変なプライドが邪魔をして「怒られてスッキリ」とはいきませんし、怒るほうも「後腐れなく」がなかなかできません。
隠しておきたい悪事が、浮気だったり犯罪だったりと、「バレて怒られた」などという次元では済まないことの可能性も子どもよりあるうえ、大人は子どもと違って隠し方が巧妙ですから、暴く側もそれなりの対応が必要になります。
本人にわからないようにこっそり調べて証拠を突きつけるという、あまり愉快でない方法をとることにもなりかねません。でも、これは一度やってしまったら、関係修復はほとんどできないと思ったほうがいいでしょう。
だから、できれば、こんなことにならないようにしたいところ。
人間ですから悪いこともしますし秘密があって当たり前ですが、せめて、バレたときに「あーあ、怒られてみっともなかった」くらいで済む範囲に留めておきたいところですよね。