人生を左右する仕事はたった2割? 仕事の効率はスタートで決まる
2019年03月15日 公開 2024年12月16日 更新
<<私たちにとって「時間=命」と言っても過言ではない。時間とはそれほどまでに貴重なリソースなのだ。
タイムマネジメントとは、そんな時間をコントロールする方法だと思われがちだが、実はコントロールすべきは「時間」ではなく「出来事」であると三坂健氏は主張する。
その「出来事」をコントロールする上で不可欠とも言える、タスクの優先順位の把握の仕方について解説する。
大手企業を中心にビジネススキルを軸とした人財育成を手掛けるHRインスティテュートのコンサルタントによる連続講座「人生100年時代を生き抜くためのビジネススキル講座」より、「第4回ーー最少の時間で成果を最大化するタイムマネジメント力②」を紹介する>>
※本稿は、2018年7月〜9月に天狼院書店「Esola池袋店」で実施された講座を基に構成されたものです。
タスクの優先順位を把握する
タイムマネジメントにおいて大事なのは、「時間」ではなく身の回りに生じる「出来事」をコントロールすることなのです。
ではその出来事をコントロールするにあたり、どこに気をつければよいのでしょうか? それは、自分の目の前にある様々なタスクの優先順位を適切に把握するということです。
優先順位を明らかにする上で注目すべき指標として、「緊急度」と「重要度」の二つがあります。
この二つを縦軸と横軸に置くと、タスクの優先順位を示すマトリックスができあがり、下記の4つの象限に分かれます。
1.緊急かつ重要なタスク
2.緊急ではないが重要なタスク
3.緊急だが重要ではないタスク
4.緊急でも重要でもないタスク
この中で真っ先に片付けなければならないのが1の「緊急かつ重要なタスク」である点は、おそらく皆さんも同意頂けるでしょう。
その次にどれを優先すべきか判断が難しいのが、2「緊急ではないが重要なタスク」と3「緊急だが重要ではないタスク」になると思います。
ここでどちらが優先度が高いかといえば、当然ながら重要度が高いほう、つまり2です。
しかし、私たちは往々にして3に時間を使ってしまっています。
2の「緊急ではないが重要なタスク」とは、重要だけれどなかなかできていないこと。
または、「やらないといけない」と思ってはいるものの、いつも緊急度の高い仕事に追われてしまい、いつまで経っても手をつけられないことと言い換えることも可能です。
例えば、「3年後にこうなっていたい」という長期的なビジョンに向けた行動が「緊急ではないが重要なタスク」に入ってきます。
3年後のことを考えるわけですから「緊急度」は確かに低いかもしれません。
だからといって、手をつけていない間にも刻一刻と時間は経過しているため、まったく手をつけられないまま、その「3年後」を迎えてしまうことだってあり得るのです。
そういう事態を招かないためにも、意識の中で優先順位2の領域を増やしていくことが必要になります。