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生き方

いつもニコニコしている人は、なぜ愛されるのか? 仏教が示す絶対的真実

鵜飼秀徳(ジャーナリスト・浄土宗僧侶)

2020年02月03日 公開 2020年02月03日 更新

 

ビジネスや仕事に活かせる「無財の七施」

原始仏典の『雑宝蔵経』には、「無財の七施」というものが挙げられています。無財の七施は金や物、地位を持たない人でもできる施しであり、それを実践することで「最大の果報を得る」と説かれています。つまり、

眼施相・・・手を憎むことなく、あたたかい眼差しで相手に接すること
和顔悦色施・・・和やかな顔つきで相手に接すること
言辞施・・・相手に思いやりのある言葉をかけてあげること
身施・・・常に相手を敬い、わが身を使って他者に尽くすこと
心施・・・常に相手の立場に立ち、真心をもって接すること
床座施・・・率先して相手に座席や場所を譲り、もしくは提供すること
房舎施・・・寝泊まりに困った人がいれば、雨風をしのげる場や自宅を提供すること

です。
あなたはどうでしょうか。無財の七施ができる人は、慈悲の実践が自然にできるので、常に人に愛されます。一方で、いつも怖い顔つきで無愛想、自分にも他人にも厳しいタイプの人があなたの周りにいませんか。

布施は心持ち次第。いつでも、誰にでもできるのです。優しい言葉遣い、柔らかい態度振る舞いをすることだけでも、布施の実践になります。

布施は生活習慣の中に取り込めば、そのうちその人が発するオーラが変わってきます。すると、その人には多くの友人や同僚が集まりだし、支えてくれる存在になります。

募金するのもいいでしょう。布施を大事にする人が組織の中で多くを占めれば、組織は寛容の空気に包まれ、また、仕事へのやる気や誇りも生まれてくることでしょう。

そうした企業には優秀な人材も集まり、また、良質の取引先にも恵まれます。布施を心がければ、いつしかこうした好循環が生まれるのです。

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