「“女性の不調”から解放したい!」 "デジタルと漢方"で挑んだ薬剤師
2020年03月06日 公開 2020年03月26日 更新
LINEで漢方相談・購入ができる「わたし漢方」。創業者の水沼未雅さんは東京大学薬学系研究科で博士号を取得した後、外資系コンサルティング会社勤務を経て、現在に至ったそう。
自身が幼少期から悩まされていた不調が、漢方の力によって改善したことから、「世の中に漢方の力をもっと広めたい!」と思い立ち起業に至りました。
女性の体の悩み相談に応じながら「選択肢のひとつとして漢方を選んでほしい」と願う水沼さんが、書籍『これが私の生きる道! 彼女がたどり着いた、愛すべき仕事たち』にて、その思いや起業の苦労を語ってくれています。ここではその一節をご紹介します。
※本稿は『これが私の生きる道! 彼女がたどり着いた、愛すべき仕事たち』(世界文化社刊)より一部抜粋・編集したものです
15年苦しんだ咳を止めた”漢方”の力
――あなたのお仕事は?
薬剤師です。現在は、LINEを使用して、漢方で健康をトータルコーディネートする「わたし漢方」を創業、運営しています。
――起業のきっかけは?
10代の頃から変な咳が出る持病に悩まされていました。眠れないし、テスト中に咳が止まらなくなると周りから白い目で見られるし、ひどくなると肋骨にヒビが入ることも。
病院に行っても、内科で咳止めを出されたり、呼吸器科で喘息と診断されたり、耳鼻科で後鼻漏の疑いをかけられたりして、改善することはありませんでした。
15年ほど悩んでいたのですが、あるとき漢方専門薬局でカウンセリングを受け、1時間半以上かけて、足の先から頭のてっぺんまで調べてもらったら、ストレスや身体の冷え、そして生活習慣などに原因があると診断され、それに合った漢方薬を処方してもらったら咳が止まったんです!
そのとき、漢方薬の力に衝撃を受けました。薬に関わっている自分でも知らないのだから、世の中の人はもっと知らないはず!と思っていたとき、ちょうどデジタルヘルスが勃興してきた頃で、私自身も前職でヘルスケアに関わっていて、デジタルの力でヘルスケアをもっと良くしてゆきたいと考えているところもあり、「デジタルヘルスで漢方を! 私以外、誰がやる?」と起業を決めました。