「夜の接待ゼロでトップ営業マン」が語る“1日3時間睡眠”の価値
2020年08月31日 公開 2024年12月16日 更新
7時間寝たにもかかわらず疲れがとれない人もいれば、短時間でも良質な睡眠をとることで密度の濃い1日を過ごす人もまた存在する。
株式会社インテグリティ代表で予防医療診断士である田村広大氏は、1日3時間睡眠で日々を快適に過ごす「短眠法」の実践者。同氏は本業の保険営業で世界トップ1%の成績を残し、他にも5つの仕事をかけもちするスーパービジネスマンでもある。
本稿では田村氏の新著『夢をかなえる短眠法~3時間で熟睡し、5倍濃く生きる』より、1日の稼働時間が飛躍的に増え、人生に巨大なインパクトをもたらす「短眠法」の威力について書かれた一節をご紹介する。
※本稿は田村広大著『夢をかなえる短眠法~3時間で熟睡し、5倍濃く生きる』(技術評論社刊)より一部抜粋・編集したものです。
眠らなければ時間が増える。時間が増えればやれることが増える。
私は毎日、夜23時に寝て、午前2時に起きる生活を送っています。睡眠時間3時間。「眠くなりませんか?」「睡眠時間足りていますか?」と聞かれますが、日々とても快適です。これより長く寝ると、かえって1日の調子が狂います。
短眠のよさを実感するために、10日に1回ほど、あえて遅くまで寝ることがあります。たくさん寝たから頭がすっきりするかと思うかもしれませんが、むしろ逆効果。起きた後も頭がうまく働かず、1日中ボーっとして霞がかかったような感じになります。「脳を効率的に働かせるには、やはり短眠は重要だな」とそのたびに思います。
短眠が5年連続世界トップセールス1%の基準達成をもたらした
私は、新卒で銀行に入り、その後、消防士に転職。現在は、保険会社でファイナンシャルプランナーとして働いています。ちょっと変わった経歴ですよね(笑)。
外資系生保のトップセールスの川田修さんが家族に「3年間、自分は死んだと思ってくれ」と伝え、その間一人暮らしをして仕事に励んだ、というエピソードを本で読み、今の仕事に就くときに「自分もとにかく3年間はがむしゃらにがんばろう!」と決意したのです。
ありがたいことに、転職1年目にして世界のトップ1%に入る営業成績を収めることができ、その後5年連続でトップ1%の基準を達成できました。
短眠の習慣をつけるようになってから、達成スピードが格段に上がったのです。2年目は10カ月でしたが、短眠をはじめた入社3年目には8カ月、4年目は5カ月と、1年目の半分以上の速度でトップ1%入りを達成しました。
最初の2年くらいは、はっきり言って「夜の接待を盛り上げることが仕事だ」と思っていました。毎晩食べたり飲んだり。自分の体力と人生を削って、人と会う時間を増やしていました。
その結果、消防士だったときの何倍も稼ぐことはできましたが、家族と過ごす時間もなければ、自分のことをする時間もない。暴飲暴食を繰り返していましたから、みるみるうちに体重は増えるし、体調は悪くなる。
いくら稼げても、身体を壊しては元も子もないということに気づいたのです。
短眠するようになってからは、営業のスタイルも大きく変わりました。夜の接待はゼロ。忘年会すら行かなくなりました。しかし、前よりも働く時間は短くなったのに、成績は今までよりも上がったのです。
先にもお話ししたように、世界のトップ1%の成果に到達するスピードもかなり早くなりました。それはなぜかといえば、やれることが増えたからです。
朝、時間ができたので、お客さんが必要とする情報をいろいろと調べるようになりました。調子がいいときには、本1冊は読了できます。その本の中に出てきた別の本を入手して、翌日以降にさらに知識を深めていきます。
こうして、夜の接待でお客さんを楽しませる代わりに、知識の面でお客さんに貢献できるようになりました。そして、お客さんも私に付加価値を感じてくれるようになったのです。
先日、事務所の引っ越しでこれまでに読んだ本を段ボールに詰めていたのですが、大きな段ボール8箱分にもなりました。すべて早起きして読んだ本です。