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「5分休憩」が気づけば15分…時間管理がヘタな人がやりがちなミス

佐々木正悟(作家/心理学ジャーナリスト),大橋悦夫(実業家)

2020年12月29日 公開 2022年12月21日 更新

 

「タスクシュート式」時間管理法

では、どうしたらいいのでしょうか?

すでに書いた「4大要因」にはそれぞれ異なる対処法がありますが、これらすべてをひっくるめた時間活用術があります。それが「タスクシュート式」と私が名づける方法です。「時間管理」という問題に対して、個人的には唯一有効な方法だと考えています。

タスクシュート式の基本的なルールは、次のとおりです。

・「本日1日分の仕事」を1シートで管理する
・「これからやる仕事のリスト」と「ここまでにやった仕事のリスト」を一元管理する
・「1分以上時間のかかること」はすべて管理する
・すべての仕事の「見積もり時間」を出しておく
・「本日1日分の仕事」がすべて終わったら何時になるかの予測を自動算出することで、常に仕事の終わる時間(または就寝時刻)をリアルタイムに把握する

上の表を見てください。タスクシュート式では、このように「1日分の仕事」をやる順番に並べていきます。1日分全部だと長くなって見づらいので、ここでは、昼食までにしておきました。

大事なのは、このなかに「やったことの作業ログ(■)」と「これからやることのタスクリスト(□)」が一元化できているところです。これにより、「今やっていることを、なぜ今やっているか」をすぐに判別することができます。たいていのツールには、まずこの「ログ=プラン」がありません。

また、タスクにチェックを入れるタイプのToDoリストと違って、やった順に並んでいることで、直近の記憶を探るのも容易になります。そのうえ、後々には日報や週報としても使えます。

 

優先順位をつけるよりも大切なこと

タスクシュート式では「優先順位づけ」というものをやりません。「仕事は、やった順にしか終わらない」からです。どんなに厳密に優先順位をつけても、その順番でやらなければ(できなければ)、結局優先順位を裏切っていることにしかなりません。

それから「休憩5分」などの短い行動と見積もり時間も出していきます。この点がしばしば「細かくて病的」と言われるので、少し長くなりますが説明します。

タスクシュート式では、1分以上かかるすべての行動の見積もりをあらかじめ出します。なぜそのようなことをするのかというと、細かくても見積もり時間がないと、「12:05に昼食に行ける(それまではいけない)」という情報が正確でなくなるからです。

「終了予定時刻が正確であること」がとても大切です。正確であることによって、「今、たとえ1分でもムダにすると何が起こるのか?」が目に見えてわかるようになり、だからこそ時間を節約できるようになるのです。

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多くの人の「見積もり」は楽観的過ぎる?

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