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便秘解消、ダイエットにも...研究で見えた「1日3杯のコーヒー」がもたらす健康効果

安中千絵(管理栄養士/フードディレクター)

2021年11月26日 公開 2024年12月16日 更新

「コーヒーが健康にいい」ことをご存じですか?

実に多くの研究で、コーヒーの効能が明らかになっています!その驚くべきコーヒーのパワーを管理栄養士・ フードディレクターとして活躍する安中千絵氏に紹介していただきました!

※本記事の内容は、健康な成人に向けたものです。妊娠している方やお子さん、医師からカフェイン接種を制限されている方は、コーヒー摂取で健康に害を及ぼす可能性があるので、十分に気をつけてください。

※本稿は、『月刊PHP』2021年12月号より一部抜粋・編集したものです。

 

「1日3杯のコーヒー」が健康に効果的

「コーヒーが健康にいいらしい」という情報を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。その通り、コーヒーには、がんを含め、さまざまな病気の予防効果があると数多く報告されています。

実際に、何か特定の食品と病気との間に関係を見出すのは、非常に難しいことです。大勢の人の食生活を長期間調べ、その人たちの既往症や身体条件、生活環境などの影響を取り除いて分析しなければなりません。すると、ほとんどの食品には、特定の病気との直接的な関係は見出せなくなります。

ですが、その中でコーヒーは、すばらしい結果を残している数少ない食品なのです。

では、どれくらいコーヒーを飲むと健康にいいのでしょうか。さまざまな研究結果から、1日3杯(1杯150ml) 程度が適量と言えそうです。コーヒーの健康効果については、ポジティブな研究結果のほうがネガティブなものより圧倒的に多くあります。

ぜひこれからは、「コーヒーは身体にいい飲みものだ」という意識でコーヒーを飲んでみてください!

 

便秘も解消?コーヒーのパワーで健康体に!

・脂肪燃焼効果がある!

コーヒーには主に、カフェインとクロロゲン酸が含まれています。カフェインには、すい臓でつくられる脂肪分解酵素リパーゼを活性化させたり、脂肪を燃焼して熱に変える褐色脂肪細胞を活発にさせたりする働きがあります。

そして近年、脂肪燃焼効果として注目されているのが、クロロゲン酸です。体内で分解された脂肪酸は、脂肪酸や糖を燃やしてエネルギーをつくるミトコンドリアへ運ばれますが、クロロゲン酸には、ミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みを促進する作用があります。

つまりコーヒーには、「脂肪の分解を促進する」「分解した脂肪を燃やしやすくする」という両方の働きがあるのです。

・カフェインで代謝がアップ!

カフェインには、代謝率を高める効果があります。コーヒー1杯程度のカフェイン摂取で、飲んでから3時間で3~5%、3杯程度の摂取で10%ほど代謝が上がることが報告されています。これは緑茶や紅茶など、他のカフェインを含む飲み物にも期待できることです。

・便秘解消で病気を予防!

日本人は便秘を軽く考えがちですが、実は健康に深く関かかわる重要事項です。免疫に関わる細胞の7割が存在する腸は、「第2の脳」とも呼ばれる身体の司令塔です。腸内環境は感染症や脳の機能、老化、がんなど、ほとんどの病気に関わっていると言っても過言ではありません。

そして、コーヒー摂取の多い人のほうが便秘をしていないという報告が多くあります。カフェインには腸や副交感神経を刺激する働きがあり、これが腸を活性化させる一因であると考えられています。

・血糖値の上昇を抑制する!

急激な血糖値の上昇が身体によくないことはご存じでしょう。コーヒーに含まれるクロロゲン酸には、糖の分解酵素の働きを阻害する作用があります。そのため、摂取した糖質の吸収を遅らせることができます。

また、身体に取り込まれる状態になった糖が消化管から血液に移行するのを抑制したり、血糖値上昇を抑制するホルモンの生成を促進したりします。

このようにクロロゲン酸は、糖の分解から吸収における3段階で、食後の血糖値の急上昇を抑制する働きがあるのです。

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コーヒーで日常に潜む病気を予防!

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