仕事の効率を上げる「40代からの筋トレ」 超多忙ななかで、いかに効果を最大化するか
2025年05月29日 公開

会社経営者であり、筋トレ愛好家でもあるTestosterone(テストステロン)氏は、「筋トレは、ビジネスや人間関係、メンタル面など、実生活に好影響を及ぼし、人生を最高に楽しくしてくれる」と語る。40代からの人生を好転させる筋トレの威力とは? 本稿では、筋トレが仕事の効率に与える影響について書籍『40代からの筋トレこそ人生を成功に導く』より紹介する。
※本稿は、Testosterone著『40代からの筋トレこそ人生を成功に導く』(PHPビジネス新書)より抜粋・編集を加えたものです。
効率的な筋トレの流れと、効率的な仕事の流れは同じである
書店に行けばさまざまな本が並んでいるが、仕事に悩めるビジネスパーソンは多いのではないだろうか?
そうやって仕事で悩んでいるあなたに断然オススメなのが筋トレだ。書店に並んでいる、外資系コンサルタントや実業家らが伝授するテクニックもいいが、まずは筋トレをしてみてくれ。
え!? アスリートや肉体労働者ならまだしも、ビジネスパーソンには関係ないって? いやいや、これが関係しまくっている。もったいぶっても意味はないので、結論から言ってしまおう。
筋トレを行う一連の流れは、仕事を行う一連の流れと驚くほど一致しているのだ。
例えば、"優先順位の付け方"。仕事ができるビジネスパーソンの条件のひとつが「優先順位の付け方が上手いこと」だ。当然だが、仕事には優先して取り組むべき作業と、そうではないものが存在する。プロジェクトの骨組みとなるような部分は、優先的に取り組まないといけない。多くの人が関わっている仕事、特にあなたの工程が終わらないと後のスケジュールが進められない案件ほど優先すべきだ。
だが、そういうことにまで配慮が及ばず、目先の作業をこなすことで手一杯になってしまう人がいる。仕事ができるという評価を得たければ、与えられた仕事をコツコツとこなすだけでは不十分である。
一方、仕事の要領がいい人は、重要な作業から優先的に取りかかっていく。仕事やプロジェクトの全体像をしっかり捉え、残り時間を計算しながらこなしていく。「限られた時間のなかで、最大のアウトプットを出すにはどうすればよいか?」を常に念頭におき、仕事をするのだ。
日本の年功序列の時代はもうすぐ終わる。会社では、与えられた仕事をコツコツとこなすだけでなく、自分の頭で考え優先順位をつけて仕事をこなしていける人が重宝されるし、昇進の対象となっていくだろう。現に経済大国のアメリカも中国も、年齢など関係ない。完全な実力主義だ。最近では日本企業でも年齢に関係なく、実力次第ではいきなり重要ポストに大抜擢なんていうケースが増えてきたように思う。
超多忙ななかで、いかに効果を最大化するか
では、本題に移ろう。優先順位の付け方と筋トレがどう関係してくるのか。実は、筋トレにも優先順位がある。筋トレから最大の効果を得たいとき、とりあえずやってみるのはナンセンスだ。絶対にダメとは言わないが、効率面で見るとどうしても悪くなってしまう。
やはり、効率的に行うには、まずネットや本でリサーチしたり、プロのトレーナーに聞くことが鉄則。そうやって調べていくと"見えてくるもの"がある。
例えば、筋トレのメニューで言えば、まずは「ビッグ3」(スクワット・デッドリフト・ベンチプレス)が効率的ということ。このビッグ3は大きな筋肉をメインに鍛えながら、連動する他の筋肉も鍛えることができる「王道中の王道」と言われるメニューだ。
また、筋トレにおいては、トレーニングそのものより、食事や睡眠のほうがより重要であることもわかる。トレーニングも欠かせない存在だが、割合で言えば「食事5:睡眠3:筋トレ2」というくらい他の2つの要素が重要になってくる。
筋トレに割ける時間は限られている。そういうことを考えずに、ビッグ3ではなくダンベルカールや腕立て伏せなどの最も効率的とは言えないトレーニングばかりやるのは要領が悪い(とは言え、日常に筋トレを取り入れようという姿勢は素晴らしい!)。食事や睡眠をおろそかにしていては筋トレの効果なんてほとんど得られない。
リソースが限られたなかでどう効率的に筋トレの効果を最大化するか。そう考えると、まずはビッグ3を中心にメニューを組み立て、食事や睡眠の質にこだわろうということになる。優先順位をつけ、大切なものから確実にこなしていくことで、前者と後者では結果に天と地ほどの差が出る。
話を仕事に戻そう。超多忙ななか、限られた時間内でどう効率を上げていくか。やはり優先順位をつけることがカギとなってくる。
そのとき、筋トレを効率的に行うために思考錯誤した経験が、仕事でも生きてくる。「筋トレにも効率的なやり方があるんだから、仕事にも効率的なやり方があるに違いない」と自然と考えられるようになることが大切だ。
筋トレで優先順位の大切さを身をもって経験しているからこそ、仕事における優先順位の大切さが理解でき、筋トレ同様、最も効率的なやり方で仕事を行おうとするようになる。俺が常々「マッチョは仕事ができる」と豪語している理由である。
【Testosterone(テストステロン)】
1988年に日本で生まれ、高校生のときに渡米し、大学を卒業するまでアメリカンライフを謳歌し、アジアのとある大都市で会社を経営して、現在はアジア全域に生息する筋トレ愛好家。高校時代は110kgに達する肥満児だったが、筋トレと出会い40kg近いダイエットに成功する。自分の人生を変えてくれた筋トレと正しい栄養学の知識が広まれば世界はよりよい場所になると信じて筋トレの普及活動に励んでいる。主な著書に「筋トレが最強のソリューションである」シリーズ、『ストレスゼロの生き方』『とにかく休め』(ともに、きずな出版)などがある。
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