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伝わる!「論理的な文章」の書き方

西村克己(芝浦工業大学大学院客員教授/経営コンサルタント)

2013年02月12日 公開 2022年12月08日 更新

 

ミッシーで内容に「モレ・ダブリ」がないかチェックする

<Point>「要素分解」「ステップ分け」「対照概念」の3つの方法

 ◇「要素分解」して、モレやダブリがないがをチェ ックする

ミッシー(モレ・ダブリがない状態にする)を考えるには、どうすればいいのでしょう。

ミッシーを考える方法は、大きく分けて3つあります。1つめは要素分解です。構成要素に分解して、モレやダブリがないかをチェックします。2つめはステップ分けです。3つめは、反対や裏表などの対照概念でモレやダブリを発見することです。

まず「要素分解」について考えてみましょう。たとえば四季といえば、春夏秋冬です。また、スポーツ競技といえば、陸上、球技、水泳、体操などがあります。オリンピックの種目を参考に分類するのも一案です。要素分解は、対象となる範囲を限定して、他にモレはないか、ダブリはないかを探します。対象範囲を絞り込むので、集中してモレやダブリを考えることができます。
  

 ◇「ステップ分け」して、時系列やプロセスで順番に考えてみる

2つめはステップ分けです。ステップ分けには、プロセスに分けて順番に考えていく方法と、時系列に分けて順番に考えていく方法があります。

まずプロセス分けについて考えてみましょう。一般的に業務プロセスに分ける方法が使われます。最も多くの業務を包合しているメーカーの業務プロセスについて考えてみましょう。

「研究-開発-仕入-生産-物流-販売-保守・サービス」が、業務プロセスの代表です。次に時系列に分けて考える方法があります。過去-現在-未来の時系列で考えることで、時系列でのミッシーを容易にします。
  

 ◇「対照概念」として、反対、裏表、それ以外を探してみる

ミッシーで最も使われるものが対照概念です。反対、裏表、プラス要因・マイナス要因、ソフト・ハード、それ以外を探してみることなどが対照概念です。発想転換するためによく使われますが、「逆転の発想」とか「相手の裏をかく」というのは、今まで考えていない部分を見つけるために有効な手段として古くから使われています。

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