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三省堂書店本店が開店! 800人が行列、浅田次郎氏・北方謙三氏も登壇した式典をレポート

PHPオンライン編集部

2026年03月19日 公開 2026年03月19日 更新

2026年3月19日(木)午前10時、三省堂書店 神田神保町本店がグランドオープンを迎えました。開店を前に店頭には約800人もの来店客が列を作り、本の街・神田神保町に4年ぶりに書店の灯がともりました。

 

亀井崇雄社長「しおりを外し、第2章が始まる」

式典の冒頭、三省堂書店の亀井崇雄社長が登壇。2022年の旧店舗閉店から今日に至るまでの想いを語りました。

「本日、約4年間挟んでいた『しおり』を外し、三省堂書店の第2章が始まることを宣言いたします」

亀井社長は、書店業界が厳しい状況にある中で、現状維持ではなく「未来への挑戦」として建て替えを決断したと強調。新店舗のコンセプト「歩けば世界が広がる書店」を紹介し、「本との偶然の出会いという、リアル書店の魅力を最大化する仕掛けを散りばめた」と説明しました。

「この開店はゴールではなくスタートです。書店には世界を照らす力がある。本を通してもっと世の中を豊かに、明るく灯していきたい」という決意表明に、会場からは大きな拍手が送られました。

 

千代田区長・樋口高顕氏「情報リテラシーを育む場として期待」

続いて登壇した千代田区長・樋口高顕氏は、「父に幼い頃連れられ、また学生時代にも通った本屋さん」として三省堂書店への個人的な思い入れを語りました。

1881年(明治14年)の創業以来、145年にわたる同店の歴史を「日本が誇る出版文化・読書文化そのものの歴史」と称えつつ、SNSやAIが急速に普及する情報過多の時代だからこそ、書店が果たす役割は大きいと述べました。

「情報リテラシーは、子供の頃から文字・活字に親しむことによって鍛えられます。書店員さんが選んだ書棚を歩けば、思いがけない本との出会いもある。一冊の本がその人の世界を大きく広げ、情報を見極める力になる」

千代田区として、神保町の街の再生と若いクリエイターたちの挑戦を東京都・国と連携しながら全面的に支援していくことも約束しました。

 

浅田次郎氏「本を食って生きてきた」

神保町のすぐ近くで育ったという浅田氏は、「三省堂さんはご近所の本屋さん。神保町で育っていなければ小説家になっていなかった」と振り返ります。

「読書は娯楽以上のもの。一番ぴったりくるのは『本を食って生きてきた』という感覚です。資源のない日本が繁栄したのは教養主義があったから。これからも三省堂書店に美味しいものを買いに来ます」と、読者の一人として再開を喜びました。

 

北方謙三氏「この街は私の作家としての原点」

1967年頃から神保町に通い続けてきた北方氏は、青春時代の思い出を生き生きと語りました。

「ほとんど一年中この街を歩き回って、こんなにいろんな本が選べるのかと驚いた。ここで作家の名前を覚えて、その作家の作品を読んで......神保町は私の精神を作ってくれた街であり、小説家の原点です」

お金のなかった当時、りんご箱に入れて一冊50円で売られていた古書を買い、別の店に持っていくと800円になったこともあったと懐かしそうに振り返りました。今では神保町周辺を歩くと出版社の人に捕まって「原稿はどうした?」と声をかけられるため「気をつけているのですが」とユーモアたっぷりに話しながら、「これからどういう展開をされるのか、注目しております」と新店舗への期待を寄せました。

 

「しおり」が外れた日

開店を前に店頭に集まった約800人の来店客が見守るなか、三省堂書店 神田神保町本店は新たな一歩を踏み出しました。ネット書店では味わえない「偶然の出会い」を楽しめるこの場所は、再び本を愛する人々にとっての「心の居場所」となるはずです。

 

三省堂書店 神田神保町本店
住所:東京都千代田区神田神保町1丁目1番地(1〜3階)
グランドオープン:2026年3月19日(木)午前10時
営業時間:10:00〜20:00

 

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