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生き方

会話が続かない人が、雑談中に意識すべき「2つのポイント」

ひきたよしあき(コミュニケーションコンサルタント)

2026年04月16日 公開

「雑談が上手になるコツは何だと思いますか?」と質問されたら、何と答えますか?トーク力を鍛えたり、面白い話題を探したりすることが大切だと思われがちですが、その前に「感じのよさ」を身につけることが大切だと、「言葉のプロ」として活躍するひきたよしあきさんはいいます。

では、感じよくするために、どのようなポイントを意識すればよいのか――本稿では、第一印象が会話に与える影響や感じよく見せるコツを紹介します。

※本稿は、ひきたよしあき著『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

雑談で大切な「3段階ピラミッド」

どうしたら雑談が上手になるか。よく言われるのはこの2つです。

・雑談の技術を磨く

・雑談が苦手というメンタルを克服する

どちらも正解です。でも実は、もっと手前に、苦手な雑談を克服するためのとても大切なことがあります。それが、「感じのよさ」です。ぶっちゃけ、最悪これさえできれば、雑談なんて、なんでもいいんです。

上の図は「雑談の3段階ピラミッド」です。

①感じのよさ

②メンタル

③技術

雑談において土台となるのが「感じのよさ」です。感じのよさを身につけるだけで雑談の苦手を大きく減らすことができます。

「え?感じよくするだけでいいの?そんなバカな」そう思った人もいらっしゃるでしょう。そんな方に質問です。あなたが雑談をして、「うわ、なんか嫌な感じ!」と思った人のことを思い出してください。

・雑談がへたくそな人ですか?

・雑談に自信がなさそうな人ですか?

・雑談のときに感じが悪い人ですか?

圧倒的に最後の人じゃないでしょうか。つまり、雑談が苦手な人は、まずは「感じよく」するところからはじめればいいのです。これまで、いろんな本を読んでも、いまいち雑談力が上がる実感を得られなかった人も、「感じよくする」ことなら、すぐにでもできるような気がしませんか。

 

思った以上に、あなたは笑顔を作れていない

「感じをよくするなんて簡単じゃん!」そう思った方もいらっしゃると思いますが、この感じのよさって意外と難しく、できていない人も多いです。

突然ですが、大人が1日に笑う回数は何回くらいだと思いますか?たったの15回だそうです。ちなみに、子どもは1日平均400回笑うそうです。そう思うと、15回って少なすぎません?思っている以上に、大人はしかめっ面をしているのです。

さらに、雑談が苦手な人ほど、無意識に「他人が怖いし緊張するから、人と会ったとき、相手にわかる形で避けたりする」といったことをほぼ自覚なくやってしまっています。たとえば...

・沈黙の間が嫌で、気まずそうな顔をしている

・普段から「不機嫌そうに見える」顔で下ばかり見ている

・話すときに、視線を常に下や横にそらしている

といったようなこと、思いあたりませんか?

昔の私も、緊張のあまりにこうなっていたようです。無意識のうちに出ている態度なので、それがまわりからどう見えているかまでは、自分でも気づけないものです。本当は「もっと仲良くなりたい」「話したい」と思っているのに、気づけば「怖さ」のほうだけが表に出てしまっていたのです。

だからこそ、意識して、笑顔を作っていくことが重要なのです。最初は作り笑いでも大丈夫。とにもかくにも、笑顔でいることが大切です。こちらが笑顔でいれば、それを見た相手は安心して心を開いてくれる。こちらが冷たそうな表情をしていれば、相手は身構えてしまう。笑顔は、相手から好感を勝ち取り、警戒心を解くための、手軽で効果のある武器なのです。

そうは言っても、笑顔が苦手、笑顔になろうとすると顔がひきつるという人もいるでしょう。笑顔を作るときのポイントは、感情とは別に、口角を鍛えて頬を上げること。感情ではなく、筋肉を動かすかどうかの問題です。笑顔が苦手な人は、口角を上げることからはじめましょう。

まず、口角がどのくらい上がるかをチェック! 鏡を見ながら、ニッと笑った顔をしてみてください。思っていた以上にきついはず。日ごろ、いかに頬などの筋肉を使っていないかがわかります。

まずは、朝に髪をセットするときなど、鏡を見るついでに、口角を上げて笑う練習をしましょう。繰り返すうちに頬などの筋肉が鍛えられて、自然と笑顔が作りやすくなります。人は、誰かと一緒だと30倍も笑いやすくなるそうです。雑談はまさにこの環境にあります。人と会うときは、まずは「口角を上げる」ことを基本の表情にしましょう。

 

「感じのよい人」になる1丁目1番地は「見た目」

さきほどの笑顔と同じくらい、「感じのよい人」になる重要なポイントがあります。それが「見た目」です。なぜなら、人は言葉よりも先に「印象」で相手を判断するからです。

どんなに素敵な話をしても、最初に「怖そう」「疲れてそう」と思われたら、その時点で心のシャッターを閉じられてしまう。逆に、明るい表情や清潔感のある佇まいがあれば、どんな話をしても「この人、感じいいな」と思ってもらえるのです。

つまり、「見た目」は会話の入口であり、あなたの「第一のリアクション」でもあります。相手に安心してもらう最初の一歩として、ここを整えるだけで、雑談のハードルはぐっと下がります。まずは鏡の中の自分を見つめてください。顔だけでなく、姿勢や服装もしっかりと見てください。

・しかめっ面になっていませんか

・笑顔になっていますか

・思ったより疲れた顔をしていませんか

・髪の毛がボサボサではないですか

・猫背になっていませんか

・服にシワはありませんか

・指を映してください。爪が伸びていませんか

・髭はきれいに剃れていますか

・まさか......鼻毛は出ていないでしょうね?

ただ鏡の前に立つといっても、チェックすることはこんなにもあります。そうなんです。「感じのよい人」になる1丁目1番地は、「見た目」なんです。

一般には、「見た目」よりも「内面」が大切だと言われます。しかし、理想論ではなく、いつも現実論を展開した『君主論』の著者マキャベリは、「人は一般的に、内容よりも外見で判断する。内面を判断できる洞察力を持つ者はまれである」と語っています。嫌な話ですが、これは現実。目からの情報で他人を判断する人はとても多いのです。

また、イギリスの小説家リットンは、「美しい顔が推薦状であるならば、美しい心は信用状である」と言いました。「美しい顔」とは、外見のことをさすと考えたらどうでしょう。感じよく見られるように見た目の印象を整えた姿は、相手に自分を推薦する役割を果たすはずです。まずそれがあってから、内面の「信用状」が相手に届くのです。

だから、話す内容や、声の大きさ、話すスピードなどを気にする前に、まずは、「見た目」から「イイね!」と思ってもらえるように、整えることが大事なのです。

著者紹介

ひきたよしあき(ひきた・よしあき)

コミュニケーションコンサルタント

コミュニケーションコンサルタント。スピーチライター。1984年生まれ。早稲田大学法学部卒業。
博報堂クリエイティブディレクター、スピーチライターとして活躍。その後、独立し、「言葉のプロ」として教育・講義・オンライン講座で幅広く活躍。大阪芸術大学客員教授、早稲田大学招聘講師として教壇に立ち、「はじめて『わかった!』と心の底から思えた講義」「一生ものの考える力が身につく」と学生から支持を集める。さらに、社会人向けオンライン学習コミュニティ「Schoo」では毎回約2万人が事前予約するほどの人気を誇る。
著書に『5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(大和出版)、『大勢の中のあなたへ』(朝日学生新聞社)、『トイレでハッピーになる366の言葉』(主婦の友社)など、累計28万部を突破している。

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