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感じのいい人は何が違う?人間関係をラクにする〈伝え方〉3つのコツ

吉井奈々(一般社団法人JCMA代表理事、コミュニケーション講師)

2026年07月09日 公開

「感じのいい人」と聞くと、特別な話し方や高いコミュニケーション能力を思い浮かべるかもしれません。しかし実際は、日常の何気ない言葉選びにこそ、その違いがあります。

相手の行動を具体的にほめる、「ちゃんと」「普通」などのあいまいな言葉を避ける、そして小さな「うれしい」をこまめに伝える――。そんな少しの工夫が、相手に安心感や心地よさを与え、人間関係をより豊かなものにしてくれます。

本稿では、一般社団法人JCMA代表理事でコミュニケーション講師の吉井奈々氏に、感じのいい人が自然に実践している“言葉の習慣”を紹介して頂きます。(イラスト:松本麻希)

※本稿は、吉井奈々著『なぜか、また会いたくなる 感じのいい人の心がけ帳』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

行動のほめ方が具体的

「やさしいね」という言葉に、「〇〇してくれてうれしい」をそっと添えてみませんか。
具体的な行動を言葉にして伝えることで、あなたが何によろこんだのか、相手にきちんと伝わります。
すると相手は「次もやってあげたいな」と、自然に思えるようになります。
そのひとことが、次のやさしさの種になるのです。

「やさしいね」と言われるとうれしいけれど、自分の行動の何がよかったのか、少し伝わりにくいこともあります。
そんなときは、ほめ言葉に行動を1つ足してみましょう。
「洗濯物をたたんでくれて助かったよ」
「食べた食器を片付けてくれてうれしい」

具体的に伝えるだけで、「ちゃんと見てくれている」という安心につながります。
また、自分の何がよろこばれたのかがわかると、相手は迷わず、また同じ行動ができます。
これは、子育てだけでなく、職場も同じです。
「あの資料、図解があってわかりやすかったよ」
そう伝えるだけで、相手のよさはもっと伸びていきます。

感じのいい人の言葉には、相手への細やかな観察眼が宿っています。「何がうれしかったか」を具体的に贈る習慣。それは、あなたの周りに笑顔を増やします。

--♪言葉が具体的なほど、心に刺さりやすい♪--

 

ちゃんと・普通・常識・当たり前を使わない

「ちゃんとして」「普通は」「常識的に考えて」
つい使ってしまうこの言葉。実は中身がとてもあいまいです。何をもって「ちゃんと」なのかは、人によって異なります。自分にとっての当たり前も、相手にとっては初めてのことかもしれません。

感じのいい人は、こうした言葉の代わりに「こうしてくれるとうれしいな」と、自分を主語にして具体的に伝えます。そうすると、指示ではなく「お願い」として届くので、相手も迷わず、心地よく動くことができます。あいまいな言葉をやさしく翻訳するひと手間が、お互いの笑顔を守るのです。

ちょっと、あと少し、もうすぐ、かなり、いっぱい、いい感じに、しっかり、今度...などは、人によって受取り方が変わってしまうあいまい言葉です。数字で表せるものは数字で◯分くらい、◯人、と具体的に伝えると誤解が生まれにくくなります。

--♪「ちゃんと」って言いそうになったら、「具体的に何をしてほしい?」って自分に聞いてみよう♪--

 

うれしいをこまめに出す

みなさんは、日常の小さな「うれしい」を、その場で言葉にして届けられていますか。
大げさでなくていいんです。ただその瞬間を、素直に言葉にするだけでいい。そのひとことが、相手の心をじんわりとあたためる贈り物になります。

感謝やよろこびは、心に溜めておくよりもこまめにその場で手渡していく。そのほうが、ふたりの間の空気はやさしく耕され、関係もゆっくりと育っていきます。
素直な気持ちを届ける心地よさ。「うれしい」の循環が、あなたの周りをゆっくり満たしていくのです。

「ありがとう」だけでなく「うれしい」という感情もセットで伝えてみる。その素直な表現が、相手に「やってよかった」「言ってよかった」という安心感を届け、心に明るさを残してくれます。

--♪「うれしい」と言われると、人間は「また何かしてあげたい」と思うもの。だから、出し惜しみは損ですよ♪--

著者紹介

吉井奈々(よしい・なな)

一般社団法人JCMA代表理事、コミュニケーション講師

企業や教育機関でコミュニケーション講師として活躍。15年間にわたって約7万人に「心を大事にするコミュニケーション」を伝えている。40歳から改めて大学に進学し、心理と教育を専攻。その後進んだ大学院では社会学を専攻し、仏教学や哲学についても研鑽を積む。
出生時に割りあてられた性別は男性だったが、性別適合手術を受けて戸籍を女性に変更し、現在は男性と結婚。アメリカに渡り、心理療法の権威リチャード・バンドラー博士から直接教えを請い、心のしくみを“言葉”で紐解く癒やしと変容の技術を修得。現在はメンタルケアとコミュニケーションの専門家として、全国で講演・企業研修・指導を行なっている。
日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エム、ANAなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当。また、東京大学や早稲田大学をはじめとする多くの大学で講師を務め、全国200校以上の中学校や高校でも、生徒向けの講演、教員向けの研修、PTA向けの講演を行なっている。NHK・Eテレの教育番組や日本テレビ系列の人生相談番組で、3年間レギュラー出演するなど、メディア出演も多い。

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